<イランの核開発問題を巡る、イランと欧米など関係6か国との協議は、アメリカのケリー国務長官など各国の外相が出席して、深夜に及ぶ大詰めの協議を行いましたが、双方の溝が埋まらず、合意には至りませんでした。
これは、6か国の調整役を務めるEU=ヨーロッパ連合のアシュトン上級代表と、イランのザリーフ外相が共同で記者会見し、明らかにしたものです。
今回の協議では、核兵器の開発につながるウランの濃縮活動を制限する見返りに、欧米などが経済制裁の一部を緩和する、第1段階の合意を目指しましたが、経済制裁をどの程度緩和するかなどを巡って、認識の溝が埋まりませんでした。
このため双方は、今月20日にジュネーブで再び協議を行い、改めて合意を目指すとしています。(NHK)>
■イスラエル・ニュース
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2013年 11月6日(水)
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*和平交渉推進のため、ケリー米国務長官が今日からイスラエルとパレスチナを訪問。イスラエルの交渉チーム内では、エルサレムの自由通行区域などについてリブニ法相とモルホ氏に意見の違い。(P,H,Y)
*シリアで化学兵器の処分作業が進む中、アサド政権が化学兵器の一部を隠し持っている疑いが浮上。米国が情報を入手した。(P,H)
*ジュネーブで今週に行われるイランの核交渉で、欧米諸国とイランが暫定合意に達する可能性が高いとイランの外相が発言。(Y,P,H)
*空軍が100機以上の参加するイスラエル史上最大規模の軍事訓練を2週間後に実施へ。米国、イタリア、ギリシャも参加予定。国防軍では、他国を招いた共同訓練を慣例化することを目指している。(H)
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2013年 11月7日(木)
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*ケリー米国務長官がネタニヤフ首相と会談を行い、和平交渉を積極的に進めるよう要請。また、米政府はイスラエルの入植活動を「違法」と見なしていると伝え、入植活動を止めるように要求した。(P,Y,H)
*今日からイランの核交渉が開始。イランに核開発を減速させ、経済制裁を緩和する方向で合意を目指すと、米国の交渉担当者。(Y,H,P)
*ケリー国務長官がアッバス議長との会談後、ペレス大統領とも面会。大統領は、長官のパレスチナ和平に対する努力に感謝し、あらゆる困難にも関わらず和平合意を実現させるよう長官に要請した。(P)
*イランで行なわれた世論調査で、85%が経済制裁で生活に影響が出ていると回答。核兵器の開発に賛成する人は34%だったが、西欧の圧力に対抗して核開発を続けるべきだとの回答が68%に。(H)
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2013年 11月8日(金)
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*ウラン濃縮の一時停止と引換えに経済制裁を緩和する案に欧米が賛成しており、今週にも合意できるとイランの交渉担当者。(Y,H,P)
*サウジアラビアはパキスタンの核開発に財政支援を行っており、パキスタンから容易に核兵器を入手できるとBBCが報道。(P,H,Y)
*アラファト議長の遺体からポロニウムが検出されたのは、毒殺された証拠だと議長夫人。同元素は半減期が短く残留しているはずがないため「でっち上げ」だとイスラエルの放射線専門家は語る。(H,Y,P)
*テルアビブの検察庁幹部の車が爆破されたが、車には誰も乗っておらず、死傷者は無かった。暗殺未遂事件と見られている。(H,Y)
*ケリー米国務長官が「今回の和平交渉が失敗すれば、イスラエルは国 際社会から孤立し、武装蜂起が起こる」とイスラエルに警告。(H,Y)
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