■きょうタイ大荒れの予想 反タクシン派が財務、外務省ビルなど占拠、インラック首相の辞任を要求
混乱の季節がまたやってきた。バンコクは流血をともなく暴力騒乱の巷になる気配濃厚である。
恩赦法を完全に葬り去ろうとして、勢いを得た反タクシン派は、前日の十万人集会につづき、11月25日、バンコクの財務省ビルなどを占拠し、机を壊すなどの狼藉を繰り返した。
治安維持法と議会解散を武器に対応するインラック政権だが、反対派は首相の辞任を求める抗議行動を過激化させ、本日を「決戦」と呼んでいるそうな。
「インラック首相はあやつり人形に過ぎない。海外のタクシンに操られているだけ」「無能政治家は去れ」などと叫んで首都機能が麻痺する危険性がでている。
三年前、赤シャツ隊と黄シャツ隊が衝突を繰り返し、一部銃撃戦も展開されて犠牲者がでたが、ときにあのほほえみのタイが、暴力の風貌を覗かせる。赤シャツのタクシン支持派はこれまで少数民族と地方の貧困層が中心とされてきたが、昨今の反タクシンデモ隊に多くの少数民族が混入している。
日本企業は一昨年にはアユタヤの洪水被害により生産停止、工場移転に追い込まれて、ようやく回復軌道に乗って北ばかり。また政治混乱が起これば、本格的にミャンマー、カンボジア移転を考慮する段にきているとも言える。
杜父魚文庫
コメント