2013年の日本女子プロゴルフの賞金女王に23歳の森田理香子が輝いた。二位の横峯さくらと僅差の接戦の末の栄冠。
だが、ここ四年でみると2010年アン・ソンジュ (韓国)、2011年アン・ソンジュ (韓国)、2012年全美貞(ジョン・ミ・ジョン=韓国)と三年連続で韓国の女子プロに賞金女王の栄冠を奪われている。
日本で活躍する韓国の女子プロは十人以上。賞金総額で日本ツアーは韓国ツアーの約三倍だから日本ツアーに韓国の女子プロが流れ込んでくる。日本語を勉強して優勝インタビューでも日本語で挨拶している。
朴槿恵・韓国は”嫌な国”の筆頭だが、日本で活躍する韓国の女子プロは嫌味がない。むしろ日本にとけ込もうと控え目な態度がみえる。日本に来ている韓国人の一人ひとりは賞金欲しさもあろうが、決して嫌うべき理由がない。日本のみならず全米プロゴルフ選手権でも韓国女子プロが活躍している。
韓国の女子プロの特徴は試合が終わって練習場にいくと、遅くまで打ち込んでいる練習熱心なところにある。異国で賞金稼ぎをするためには、ハングリー精神の努力が必要である。
これに較べて日本の女子プロには、ハングリー精神で劣るのではないか。ことし活躍した横峯さくらだが、ここ二、三年の不振はテレビ広告などでチヤホヤされた影響があると思っている。史上初の平成生まれ賞金女王となった森田理香子も京女の美形だから、テレビに引っ張り凧になって練習が疎かになる危険がある。
二年連続で賞金女王を目指す気概を持って一月から練習に精を出すつもりになって欲しい。そうでないと来季はまた韓国女子プロに賞金女王をさらわれる。
<LPGAツアーチャンピオンシップ・リコーカップ最終日(1日、宮崎・宮崎CC=6451ヤード、パー72)
森田理香子(23)=リコー=が初の賞金女王に輝いた。73で回り、通算4オーバーの12位。70で通算3オーバーの7位だった賞金ランク2位の横峯さくら(27)=エプソン=を約130万円差で振り切った。平成生まれでは初で、23歳327日での戴冠は史上4番目の年少記録。3位で出た大山志保(36)=大和ハウス工業=が66の通算9アンダーで2年ぶりの優勝を逆転で飾った。
新女王の森田が戸惑いながらマイクの前に立った。表彰式で、優勝した大山から予想外の指名を受け、初々しい笑顔を浮かべた。
「急なことで頭が真っ白。大変なこともあったけど、最後にうれしいことがあった。苦しいことは全部忘れることができました」
横峯に約280万円差で臨んだ最終日。賞金女王争いは最後までもつれた。1組前の横峯が2つスコアを伸ばして通算3オーバー。逆に2打リードでスタートした森田はスコアを1つ落とし、通算4オーバーでシーズンを終えた。
「女王っぽくない。悔しかった。やっぱりアドレナリンが出ているのかな」と反省していた森田のタイトル確定は約1時間後。ホールアウト時点の10位から7位まで浮上した横峯とは約130万円差だった。横峯があと1打伸ばして単独7位になっていれば逆転されていたほどの僅差だった。
平成生まれでは初となる新女王は8歳でゴルフを始めた。京都市内で練習場を経営する祖父の影響で、中学からは同練習場が“ホーム”だったツアー2勝の足立香澄(47)に師事。プロ2年目の09年には日米通算62勝の岡本綾子に弟子入りした。
6月までに3勝した森田だが、8月の「ニトリレディス」はストレスが原因の胃炎で欠場。ピンチで救いの手を差し伸べてくれたのが岡本だった。「家に来て、畑仕事を手伝いなさい」。京都から東広島市にある師匠の自宅へ。地下足袋に麦わら帽子という姿でジャガイモを植えながら交わした会話で、気分転換できたという。
賞金女王の年少記録でも横峯を抜いて史上4位。「今年できたことは来年もできる。だから、来年も1番が目標です」。4年ぶりの日本人女王は、堂々と2年連続のクイーンを目標に掲げた。 (臼杵孝志)
■森田理香子(もりた・りかこ)
1990(平成2)年1月8日生まれ、23歳。京都府出身。8歳でゴルフを始めた。2007年日本女子オープン16位でベストアマ。08年にプロ転向。09年にシード獲得。10年の樋口久子IDC大塚家具レディースで初優勝。昨年はプロ2勝目を挙げ、賞金ランキング7位。ツアー通算6勝。1メートル64、57キロ。(サンスポ)>
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