■6日会期末、与党成立目指す-民主解任決議、問責決議の連発戦術
<特定秘密保護法案は5日午後の参院国家安全保障特別委員会で、自民、公明両党の賛成多数で可決された。質疑の途中で与党側が打ち切り動議を提出し、採決を強行した。与党は同日中の本会議での採決を目指したものの、野党の抵抗で物理的に困難と判断。国会会期末の6日に先送りした。
秘密保護法案について、与党は5日の委員会採決後、本会議に緊急上程して可決、成立させる構えだった。しかし、民主党が閣僚らの問責決議案を連発するなど徹底抗戦に出たため、6日に仕切り直すことにした。参院議院運営委員会は5日夜の理事会で、同日の本会議採決見送りを決めた。
自民党は6日も国会の紛糾が続くとみており、秘密保護法案や国家戦略特区法案などの採決が同日中に間に合わず、廃案に追い込まれることを避けるため、数日間程度の会期延長の検討に入った。同日午前に党幹部が協議して最終判断する。
秘密保護法案採決について、菅義偉官房長官は5日の記者会見で「国民の安全・安心、国家の安全をしっかりと発展させる上で極めて大事な法案だ。国民の理解は得られている」と強調。一方、民主党の榛葉賀津也参院国対委員長は記者団に「到底認められない」と厳しく批判した。
民主党は与党の国会運営に批判を強めており、5日夜、社会保障制度改革プログラム法を与党が強行採決した参院厚生労働委員会の石井みどり委員長(自民)の解任決議案と、田村憲久厚生労働相の問責決議案、参院国家安保特別委の中川雅治委員長(自民)の問責決議案を相次いで参院に提出。石井氏の解任決議案は本会議で、与党の反対多数で否決された。
特別委では、民主党など野党委員が中川委員長の席に詰め寄って激しく抗議し、委員会室が騒然とする中、与党が採決に踏み切った。衆院段階では法案修正で与党と合意していた日本維新の会とみんなの党は、慎重審議の要求が受け入れられなかったことに抗議、採決を退席した。
これに先立ち、菅長官は特別委で、秘密保護法案の成立後、施行までに、内閣府に20人規模の「情報保全監察室」を設置する方針を示した。(時事)>
■特定秘密保護法案 与野党の攻防は最終盤
<今の国会の焦点の特定秘密保護法案は5日、参議院の特別委員会で可決され、与党側は、会期末の6日、本会議で可決して成立させる方針なのに対し、野党側は、強く反発し、民主党は特別委員会の委員長に対する問責決議案などを提出し、対抗する構えです。
このため、与党側は、数日間の会期延長も視野に入れており、与野党の攻防は最終盤を迎えています。
特定秘密保護法案は5日午後、参議院の特別委員会で、与党側が「審議は尽くされた」として質疑を打ち切る動議を提出し、民主党など野党側が激しく抗議するなかで、自民・公明両党の賛成多数で可決されました。
法案は、5日夜、参議院本会議に緊急上程されましたが、採決は6日に持ち越しになり、与党側は、会期末の6日、本会議で可決して成立させる方針です。
これに対し、野党側は「特別委員会で一方的に踏み切った採決は無効だ」と強く反発しています。
このうち、衆議院で与党側と修正合意した、日本維新の会とみんなの党は、「法案の中身以前に、審議を尽くそうとしない与党の姿勢は問題だ」として、本会議での法案の採決を退席する方針で、みんなの党の一部の議員は、党の方針に反し、反対票を投じることを検討しています。
また、民主党は、5日夜、参議院の特別委員会の中川委員長に対する問責決議案を提出したほか、法案を担当する森・少子化担当大臣についても、「答弁が二転三転して無責任だ」として、問責決議案の提出を検討するなど、法案の採決に対抗する構えです。
このため、与党側は、国会の会期を数日間、延長することも視野に入れて、6日午前、衆参両院の幹部が具体的な対応を協議することにしており、与野党の攻防は最終盤を迎えています。(NHK)>
杜父魚文庫
14822 秘密保護法案、数日間程度の会期延長か 古澤襄

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