■世論調査は舛添氏優位
東京都の猪瀬直樹知事の辞職に伴う都知事選をめぐり、自民党候補に厚労省の村木厚子事務次官(57)が急浮上している。
自民党議員が続々と辞退するなかで「女性」「知名度」「行政経験」の3要素を兼ね備えた村木氏を推す声が党内に広がっているのだ。ただ、自民党が実施した世論調査で、村木氏はひとケタに低迷しており、舛添要一元厚労相(66)ら他候補とあわせて慎重に選考を行う方針だ。
村木氏は高知県出身。2009年に厚労省の文書偽造事件で逮捕、起訴されたが、後に裁判で無罪が確定した。今年6月には安倍晋三首相の女性登用方針を受けて事務次官に就任していた。
安倍首相は都知事選候補として、当初は「女性がいい」と周辺に語っており、その後、(1)20年東京五輪を成功に導ける(2)国際的な発信力がある(3)行政経験がある-などを挙げている。
村木氏は今年9月にワシントンで日本の女性政策をアピールするなど一定の国際性もあり、党内からは「村木氏ならば、条件にかなうのではないか」(都選出の衆院議員)などと擁立を目指す声が出てきた。
ただ、自民党が21~23日に都内で実施した世論調査で、村木氏は下位に甘んじ、舛添氏や、ジャーナリストの池上彰さん(63)がふたケタ台の高い支持を集めた。とはいえ、舛添氏は党を除名された経緯などから異論が根強く、池上氏は出馬自体を否定している。
自民党は候補者を絞って今週末にも再調査を実施する。東京都選挙管理委員会が25日、都知事選の日程を「来年1月23日告示、2月9日投開票」と決めたため、約1カ月半の猶予ができた。
党内には「テレビなどで顔が出れば『あの村木さんだ』という人も多いはず。リベラル系の支持も得られる」(都連関係者)との声もあり、今後の調査で支持率が高まれば村木氏擁立に向けた動きが本格化しそうだ。(夕刊フジ)>
杜父魚文庫
15005 都知事選、自民候補に村木厚子氏が急浮上 古沢襄

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