■国連、武装集団を確認
<【12月30日 AFP】国連(UN)は29日、政府軍と反乱軍の戦闘が続く南スーダンの要衝ボル(Bor)近郊に、武装した複数の集団を確認したと発表した。
国連の偵察機が、東部ジョングレイ(Jonglei)州の州都であるボルの近郊50キロの地点に複数の集団を発見したという。ボルはこれまでに、同国のサルバ・キール(Salva Kiir)現大統領とリヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領との間での権力闘争の中心的舞台となってきた。
南スーダン情勢をめぐってはこのほど、マシャール前副大統領を支持する若者たち数万人が武装してボル周辺で集結し、政府軍を攻撃するためにボルに向かっているとの情報が出ており、国連が「極めて憂慮」していると表明したばかりだった。
国連南スーダン派遣団(UN Mission in South Sudan、UNMISS)はこれら武装集団の動きに関する情報を追っていたが、マシャール前副大統領の支持集団の規模や位置は確認できていないと、国連は声明で述べている。また、ボル近郊で発見した武装集団がどこに属するものかについては触れられていない。
政府側はこれに先立ち、反乱軍の事実上の指導者であるマシャール前副大統領が、ジョングレイ州で自身と同じヌエル(Nuer)民族に属する若者ら最大2万5000人を動員し、「いつでも攻撃を開始できる状態にある」と主張していた。
一方、反乱軍のモーゼス・ルアイ・ラト(Moses Ruai Lat)報道官は、マシャール前副大統領が「自分の民族を動員してはいない」と語り、取り沙汰されている集団は政府から離反した正規兵であり、前副大統領に招集されたものではないと説明している。
これらヌエル人戦闘員は、「白い軍隊(White Army)」と呼ばれる民兵組織に属している。同組織は、1990年代の内戦で、幾年にもわたり続いた暴力と恐怖の代名詞となった。
専門家によると、組織名の由来は、民兵らが虫除けとして体に塗る白い灰だとされている。同組織は2011年と12年に、畜牛の盗難をめぐってムルレ(Murle)民族を攻撃し、数百人を殺害した。(AFP)>
杜父魚文庫
15065 南スーダン・ボルに反乱軍民兵が進攻か 古沢襄
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