15145 靖国参拝を非難しないフィリピンの未来志向   古森義久

安倍晋三首相の靖国参拝を東南アジア諸国政府はまったく非難していません。そのことを日本の大手メディアは報じません。偏向としかいえません。
日本のメディアが日本の神社を悪魔化しているようなのです。
<「靖国参拝で日本が孤立」は歪曲報道だ むしろ日本を擁護する東南アジア諸国>
繰り返しとなるが、安倍首相の参拝の12月26日から10日以上が過ぎた1月7日までに、政府が公式の声明や言明でこの参拝を非難したアジアの国家というのは東南アジアでは皆無である。インドやパキスタンを含む南西アジアでも同様なのだ。
この事実こそ大ニュースだろう。「日本が世界で孤立」などといった断定はとんでもない間違いだということだ。
ただし、東南アジアでも民間レベル、つまり報道機関がその国の識者の論評を伝えるという実例はある。だがその論評も日本への理解や同情を見せるケースが多いのである。
■フィリピン元大統領が示した未来志向の姿勢
そのような最新の動きとして、フィリピンのフィデル・ラモス元大統領が1月4日に発表した見解がある。
ラモス氏はフィリピンの大手紙「マニラ・ブレティン」へ「アジア・太平洋の冷戦」という論文を寄稿し、中国などが安倍首相の靖国参拝を非難していることを踏まえたうえでの見解を示した。論文では、中国の政府や官営メディアの安倍首相への非難を紹介したうえで、次のように述べている。
「第2次世界大戦での日本の占領下で苦しんだ国民として、フィリピン人も最近の中国人たちと同じように(日本への)憤怒や敵意を爆発させるべきで はないのか? 確かに私たちも過去には苦い思いを抱いている。しかし私たちは今後のより良き将来を怒りの継続によって危うくしたり台無しにしたりすることは決して望んでいない」
日本の首相の靖国参拝に対して、中国のような「憤怒や敵意を爆発」させはしない、と述ている。ラモス氏は、「よりよき将来のために」過去の戦争の歴史からくる怒りなどを保ち続けることはもうしないのだ、と強調する。だから日本の首相の靖国参拝も特に糾弾はしないというラモス氏の姿勢は明確な「未来志向」である。
ちなみに第2次大戦ではフィリピンは全アジアでも最激戦の地となった。「戦争の苦しみ」を日本側にぶつけるのならば、最もその理由があるはずの国なのだ。
ラモス元大統領は論文の冒頭で以下のようにも書いていた。(つづく)
杜父魚文庫

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