15190 ケネディ駐日大使の姿がみえない   古沢襄

キャロライン・ブーヴィエ・ケネディ(Caroline Bouvier Kennedy)・・昨年、第29代駐日米大使になって、ケネディ元大統領贔屓の多い日本人からおおいに歓迎され、メデイアも連日のようにケネディ大使の動向を報じたのだが、ことしになってからはトンとメデイアも扱わなくなった。
やはり昨年12月26日の米大使館声明の影響があるのだろうか。
米大使館は安倍首相の靖国参拝について「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している」と声明を出した。
むしろケネディ大使が安倍首相に会い、口頭で米側の懸念を伝えるべきでなかったか。一国の首相に対して、大使館が一片の声明で批判するのは穏やかでない。外交音痴といわれても仕方ないではないか。
ことしになってワシントンを訪れた超党派でつくる日米国会議員連盟の中曽根弘文会長は、面会した米政府関係者や連邦議会議員に「不戦の誓いを行うためだった」と理解を求めが、記者会見で「好意的に受け止めてもらったと思う」と一定の理解を得られたとの認識を示した。
米側の本心は中国や韓国を刺激しないでくれ、ということだろうが、同盟国の日本側と会談すれば、あまり露骨なことは言えない。以心伝心で理解してくれというのが米側の意向であろう。
些細なことのように見えるが、外交とはお互いが話し合い、相手の言うことにも理解を示す度量が必要になる。一片の声明で格好をつけるのは外交とはいえない。
杜父魚文庫

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