15296 イラン招待撤回にロシアが反発   古沢襄

■シリア和平会議
<(CNN)シリアの内戦を巡ってスイスで開催される和平会議「ジュネーブ2」でイランへの招待が撤回されたことに、ロシアが強い反発を示し、会議の成果を疑問視する声が上がり始めた。イランとロシアはともに、シリアのアサド政権と友好関係にある。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は19日の時点でイランを会議に招いたと発表したが、20日に招待を撤回すると表明した。イランへの招待には、シリア反体制派や米国が反対していた。
ロシアのラブロフ外相は21日、招待撤回の裏にはアサド大統領の退陣を求める国の圧力があると非難した。そのうえで、撤回は「間違い」だが「悲劇的結末ではない」と述べ、会談ではロシアが先頭に立って偏りのない議論を求めていくと表明した。
ロシアのメドベージェフ首相はCNNとのインタビューで、「イランなしでまともな交渉は期待できない」との見方を示した。
イランのザリフ外相は同国の政府系ファルス通信を通して「失望」を表明。「米国をはじめとする特定のグループが潘事務総長に圧力をかけ、撤回を強制したことは明らかだ」と主張した。

和平会議では22日にモントルーで関係諸国による会合、24日からはジュネーブでアサド政権とシリア反体制派との直接交渉が予定されている。
21日はラブロフ外相とケリー米国務長官が非公開で直接会談したのに続き、両氏に潘事務総長、ブラヒミ国連特使が加わった4者会談も開かれるなど、直前の交渉が続いた。オバマ米大統領は同日、会議への準備を巡ってロシアのプーチン大統領と電話で会談した。(CNN)>
■シリア和平会議が22日に開幕、「進展は望み薄」との声も
<【スイス・モントルー 1月22日 AFP】シリア内戦の終結に向けた国際和平会議「ジュネーブ2(Geneva 2)」が22日、スイスのモントルー(Montreux)で始まる。
21日には、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官やセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相といった各国の代表や、シリアの政権と反体制派の代表らがスイス入りした。
同会議をめぐっては、国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長が19日にイランの招待を発表したものの、24時間もたたずに撤回。シリア反体制派の統一組織「シリア国民連合(Syrian National Coalition、SNC)」はバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の主要支援国であるイランの会議参加に猛反発し、会議参加の取りやめも示唆していた。
また20日には、シリア国民連合を構成する最大組織「シリア国民評議会(Syrian National Council)」が、会議参加はアサド大統領の退陣まで和平交渉に応じないという国民連合の誓約に反するとして、連合からの脱退を表明している。
こうした中、関係当局者らからは、和平会議での大幅な進展は期待できないものの、アサド政権と反体制派が同じ交渉のテーブルにつくこと自体が、内戦終結に向けた進展の兆候になるとの声が上がっている。
ジュネーブ2は、3年近くにわたり続き、約13万人が死亡、数百万人が国内避難民や難民となっているシリア内戦の終結に向けた、これまでで最大の外交的努力となる。(AFP)>
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