■中国の軍拡を暗にけん制
<[ダボス(スイス) 22日 ロイター]安倍晋三首相は22日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で基調講演を行い、不戦の誓いを強調するとともに、成長の果実は軍備拡張に浪費されるべきでないと述べ、軍拡を続ける中国を暗にけん制した。
昨年末の靖国神社参拝については、第二次世界大戦だけでなく、第一次大戦や1868年の戊辰戦争の戦没者を弔うためと説明した。
尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題で日中関係はここ2年、悪化している。安倍首相の靖国参拝については、過去の戦争を美化する行為との批判や、中国の新たな防空識別圏(防空圏)設定につながるとの見方が出ている。
ダボスでも、日本と中国の緊張は、イランとサウジアラビアの対立と並ぶ2014年最大の国際関係上のリスクとの声が上がっている。
安倍首相は講演で、アジア地域で際限なく軍備が拡張されることを抑制しなければならないと主張。アジアの成長の果実は、軍拡に浪費されるのではなく、さらなる経済成長を可能にするイノベーションや人材育成にこそ投資されるべきと指摘した。軍事予算は徹底的に透明化し、検証可能な形で公表すべきと述べた。
また、アジアや世界の平和や繁栄に必要なのは、武力や威嚇でなく対話と法の支配だとし、海洋に関する国際法に基づく行動を促す規則などを整備する必要があるとの考えを示した。
<靖国参拝で説明 中国から「トラブルメーカー」との批判>
靖国参拝について、首相は、日本が二度と戦争に巻き込まれないことを誓うために参拝したと記者団に語った。参拝は、第二次世界大戦だけでなく、第一次大戦や1868年の戊辰戦争の戦没者を弔うためとし、歴代首相も靖国を参拝していると述べた。
首相の講演には、中国側から早速批判が出た。復旦大学の呉心伯教授はダボス会議の討論会で、安倍首相を「トラブルメーカー」と評し、北朝鮮の金正恩第1書記と同列扱いした。
呉教授の発言は、中国指導部の見解を反映しているとされる。
呉教授は、主に首相の靖国参拝のせいで日中間の信頼は非常に低下していると指摘。中国、日本、米国のいずれも戦争をおこす気はないものの「中国と日本の政治的関係は非常に冷え込んだ状態が続く。安倍政権の間は凍結(frozen)状態になる」と述べた。その上で、中国と日本は危機時の対話メカニズムを構築すべきと指摘した。
英シンクタンク、国際戦略研究所(IISS)のジョン・チップマン所長は、日中間の対立激化を回避する最善の策は、両国が防衛レベルで冷静に協議し信頼醸成を図ることだとみている。
<成長戦略アピール>
安倍首相はダボスで、日本経済再生に向けた成長戦略をアピールした。
ダボス会議の主催者クラウス・シュワブ氏から、景気支援策の原資とする目的でさらに国債を発行すれば財政破綻につながるのではないかと質問された首相は、成長を取り戻してこそ、税収が増え債務を圧縮できると説明した。(ロイター)>
杜父魚文庫
15299 安倍首相がダボス会議で不戦の誓い強調 古沢襄
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