15357 午後に「骨髄窄刺」を受けます   古沢襄

多発性骨髄腫の告知を受けてから12年目になる。余命三年と覚悟していたが、われながらしぶとく生きていると思う。
だが、骨髄腫は少しづつ悪化している。採血と検尿、主治医の問診を毎月やってきて、データにその兆候が現れている。
きょうは午後から血液内科の主治医から「骨髄窄刺」を受けることになった。告知から数えて三回目の骨髄窄刺。平らたっく言えば、胸部から肋骨の髄液をとる”痛い検査”。
麻酔は打たないので痛い思いがするが、髄液の採取が終われば何ということもない。一、二時間ぐらい静養して即日退院できる。だから大がかりな採血検査だと思うことにしている。深刻に考える方が身体に毒。
骨髄腫は多くの臓器に影響を与えるため様々な徴候が発生する。高カルシウム血症(Calcium)、腎障害(腎不全)(Renal failure)、貧血(Anemia)、骨の損傷(Bone lesions)など。
骨髄腫に侵された骨をレントゲン撮影すると、骨に穴が開いているように見えるという。だから多くの場合は骨の痛みが出るのだが、私にはまだその自覚症状が出ていない。
むしろ腎障害が出ることが危険だと腎臓内科の主治医から言われている。六年前に「腎臓生検」の処置を受けた。
背中から針を四カ所も刺して、腎臓の組織を採取するのだから、検査後は十数時間も寝返りすら出来ない絶対安静を強いられた。口では十数時間の絶対安静というが、これほどつらいものはない。
腎臓内科の主治医は「腎臓は正常に機能している」と言ってくれているので、まだ二度目の腎臓生検はやらないですみそうだ。
それでも家族にとっては心配なのだろう。きょうは次女が病院に来てくれる。明日は長女がやってくる。この齢になると、男の子ではなく娘を生んだことが良かったとつくずく思う。娘たちのためにも、いま少しはしぶとく生きるつもりでいる。
杜父魚文庫

コメント

  1. 渡部 亮次郎 より:

    古澤さん
    世の中のために頑張ってください。いたいでしょうが。

    渡部 亮次郎

  2. 大橋 圭介 より:

    大江健三郎さんは、晩年様式集を出版したが、古さんは、膨大なかいじブログをつくっているので、ただ、ひたすら生きる毎日を考えればよい。人生150歳の時代がくると
    いいますから、ただただ、毎朝しっかり目を開けてください。お見舞いの言葉です。

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