15646 海自P3C哨戒機、期待背負う“探査のプロ”   古澤襄

<マレーシア航空機が行方不明になり1週間が経った15日、南シナ海で捜索活動を始めた海上自衛隊のP3C哨戒機に同乗し、日本周辺で潜水艦などの警戒・監視にあたる“探査のプロ”11人の活動を取材した。
「青と白のシート状の物体を発見」-。マレー半島東約300キロの沖合で、隊員の1人が海面に長さ2メートルほどの浮遊物を見つけた。機体を旋回して確認し、ごみと判断した。兼森孝行機長(38)は「通常の救難活動と違い、対象物のサイズや形が想定しにくい。機体の残(ざん)骸(がい)なのか慎重に判別していく」とした。
高度約300メートルからレーダーと赤外線カメラを使って周囲数キロを調べ、浮遊物が見つかれば高度を下げて双眼鏡で確認する。
この日の捜索エリアは、マレーシア側から要請を受けた南北100キロ、東西120キロ。約7時間飛行したが、機体と思われる浮遊物はなかった。ある隊員は「野球場で落とした針を探すような作業。だが、与えられた範囲は徹底的に捜索していく」と語った。
海自の哨戒機が海外で捜索活動を行うのは、今回が初めて。不明機の捜索には13カ国・地域以上が参加しているが、海自によると、飛行距離が長く探査能力も高い哨戒機での捜索は米国と日本だけだ。
防衛省は、不明機捜索に哨戒機2機と航空自衛隊のC130輸送機2機の計4機を派遣。輸送機2機は13日から南シナ海上空で捜索活動に入っている。(産経)>
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました