15730 レアアースは今年さらに下落の見通し   古沢襄

■増産や中国のWTO敗訴で
[ロンドン 26日 ロイター]レアアース(希土類)の価格が今年一段と下落するとの見方が浮上している。新たな鉱床の発見で生産が増えているほか、中国の輸出規制をめぐる通商紛争で、世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)が、中国敗訴の判断を下したことが背景。
レアアースの価格は、2010年から11年にかけて急騰後に急落。その後は総じて狭いレンジで推移している。
アダマス・インテリジェンスのディレクター、ライアン・キャスティルー氏は「(WTO敗訴で)中国がレアアース政策を修正すれば、中国には価格面で競争する道しか残されていない」と述べた。
米モリコープ(MCP.N: 株価, 企業情報, レポート)や豪ライナス(LYC.AX: 株価, 企業情報, レポート)はすでに新鉱床での生産を拡大しており、投資家の間には過剰供給に対する懸念が広がっている。
JPモルガンのアナリスト、マイケル・ガンバーデラ氏は「モリコープが今年第4・四半期までに生産目標を達成すれば、レアアースに下落圧力がかかる公算が大きい」と指摘。
キャスティルー氏によると、一部の自動車メーカーは、コスト削減と供給不足のリスクに対応するため、レアアースの代替材料の利用を進めている。
RJHトレーディングのマネジングディレクター、チャールズ・スウィンドン氏は「需要はかなり抑制されている」と述べた。(ロイター)
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