15806 犬を食べた弥生人   古沢襄

五月のゴールデンウイーク明けまでは退院できないと思っていたが、どうやら4月22日ごろには退院できそうだ。入院して規則正しい食事をとっているせいか体重が3キロも増えた。
退院して喜ぶのは愛犬バロンだろう。いつも一緒に寝起きしていたから玄関の上がり口で私が帰るのを毎日待っているという。ちょっとした忠犬ハチ公。
犬は人間だけが頼りだから・・という人もいるが、人間も犬によって癒やされている。その犬を中国人や韓国人は食用にする。
犬について面白い考察をした人がいた。縄文人の墓を発掘すると人の骨と犬の骨が並んで埋葬されているケースがあるそうだ。狩猟を生活の糧にした縄文人にとって犬は獣を追う仲間だったから大切にした。縄文人と犬の関係は面白い。
ところが弥生人は狩猟から農耕生活に変わったから犬の存在が薄れたという。だから中国人や半島人はかなり早い時期から犬を食用に供したそうな・・。弥生人の古代遺跡から犬の骨が出ることもあるが、集落の周辺で食用にされバラバラになった骨の残骸だけだという。
犬が人間にとって必要な存在として復活した歴史は案外浅いのかもしれない。愛玩用というよりは泥棒除けの番犬として見直されたのではないか。私はイギリス犬のコーギーを三代にわたって飼っているが、このコーギーは羊の群れを管理する牧羊犬として有名である。もとは北海の海賊が船の上で飼っていたという説もある。
シェパードなどが軍用犬や警察犬として重宝されたのも近代になってからであろう。いまでは小型犬が愛玩犬として持て囃されている。戦前は純血種の犬は少なかった。たいがいは雑種の犬。丈夫だったので、ご飯に味噌汁をかけた粗末な食事しか与えていない。
いまはドッグフードの花盛り。牛乳を与えたり、お肉をやるなど贅沢な育て方をするから弱い犬が増えている。人間も過保護に育てられると弱くなるが犬も同じ。
杜父魚文庫

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