15972 安倍首相がNATOで演説(要旨)   古澤襄

【ブリュッセル時事】安倍晋三首相がブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で行った演説要旨は次の通り。
<日本は、第2次世界大戦後70年近くにわたり、平和国家としての道を歩み、自由、民主主義など基本的価値の実現に尽力してきた。日本にとって、基本的価値を共有するNATOは「必然のパートナー」だ。
ウクライナ情勢で「力による現状変更」を許してはならない。全ての当事者が法の支配と領土の一体性を尊重し、最大限の自制を発揮して責任ある行動を取ることを強く求める。
北朝鮮は弾道ミサイルの発射を繰り返し、核実験実施を示唆する声明を発出しており、(国連)安全保障理事会決議に明白に違反する。
中国の対外姿勢、軍事行動はわが国を含む国際社会の懸念事項だ。軍事費の拡大は不透明な形で行われている。地域の不安定化要因とならないよう、武器などの厳格な輸出管理を改めて強く訴える。
東・南シナ海では「力」による一方的な現状変更の試みが頻発し、東シナ海では尖閣諸島周辺の日本の領海への侵入が続いている。われわれは、地域の責任ある大国として、自制的で冷静な対応を続けている。日本は「法の支配」を堅持し、航行の自由をはじめとする海洋秩序や上空飛行の自由を擁護していく。
地域や世界の平和を確保するため、日本はこれまで以上に積極的や役割を果たす意思と能力がある。現在、憲法と集団的自衛権、国連平和維持活動(PKO)などについて議論を進めている。
現在の憲法解釈では、ミサイル防衛のため日本近海の公海で警戒に当たっている米軍のイージス艦が攻撃を受けても自衛隊は守れない。PKOでもNATO加盟国の部隊の駆け付け警護ができない。それで良いのか。有識者の議論の報告を受け、世界の平和と安定のために日本はどのような貢献、法整備をすべきか、政府方針をまとめたい。(時事)>
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました