■圧倒的多数が「賛成」
<【ドネツク(ウクライナ東部)=遠藤良介】ウクライナ東部の2州で親ロシア派勢力が行った「国家としての自立」を問う「住民投票」で、同勢力は12日、ドネツク州では90%、ルガンスク州では96%が賛成票を投じたとする暫定集計結果を発表し、これを受けて両州の独立を宣言した。また、ドネツク州の親露派はロシアに編入を検討するよう求める声明文を出した。
「人民共和国」を名乗る親露派は、投票結果を受けて両州が「主権国家」である「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」になったと宣言した。このうち「ドネツク人民共和国」はさらに、「人民の意思に基づき、歴史的正義を回復するため」としてロシアに編入を検討するよう要請した。
一方、ルガンスク州政府は同日、「圧倒的多数の住民が自決権に賛意を示した」とし、ウクライナ暫定政権が国の政体を早急に「連邦」とすることが国を保全する「唯一の選択肢にして最後のチャンスだ」とする声明を出した。
11日の「住民投票」については、暫定政権のトゥルチノフ大統領代行が12日、投票は「大統領選の失敗と政権転覆」を狙ってロシアが発案したもので、「いかなる法的有効性もない」と非難した。
これに対し、ロシア大統領府は同日の声明で「ドネツク、ルガンスク両州住民の意思表示に敬意をもって接する」と表明。ただ、「投票結果の実現は暴力でなく、首都キエフの代表者(暫定政権)との対話を通じて行うべきだ」とし、具体的な今後の対応については明らかにしなかった。
今回の「住民投票」をめぐっては7日、プーチン露大統領が暫定政権と親露的な東部・南部の対話を促すためとして、「延期」を呼びかけていた。(産経)>
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16043 東部2州が独立宣言 住民投票 古澤襄

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