■「米韓研究所」が運営する衛星画像で確認
北朝鮮は2012年ごろ1300トン級のフリゲート艦2隻を建造して配備していることが衛星画像で確認された。
韓国海軍のフリゲート艦はウルサン級9隻を就航しているが、1981年に建造された「蔚山(951 ウルサン Ulsan)」はじめ1993年の「全州(961 チョンジュ Chung Ju)」に至るまで艦齢10年以上の中古艦艇。
おまけに小型の船体に対空・対水上・対潜と多種多様な兵装を搭載した結果、上部構造物が大きい韓国特有の不安定な構造となっている。このため上部構造の軽量化をはかりアルミ合金製を使い、艤装に木を用いるなど工夫がこらされた。だから防御面で弱点があろう。
北朝鮮は旧ソ連のコラ型フリゲート艦をモデルにした1200トン級の羅津級フリゲート艦2隻を1972年ごろ配備しているが、この中古艦艇に代わる新造フリゲート艦を実戦配備した。ワシントン時事はこの新造フリゲート艦は韓国との対潜水艦戦を主な任務としていると伝えている。
またフランスのAFPは、北朝鮮に対する厳しい経済制裁の中で新造フリゲート艦を建造、すでに北朝鮮西部の南浦と北東部の羅津の造船工場でヘリコプター搭載の2隻が停泊していると、経済制裁そのものの実効性に疑問を投げかけた。
新造フリゲート艦が北朝鮮の造船力だけで建造できたとは考えにくい。さらにヘリコプター搭載、ロケット発射装置、対艦・対空ミサイルまで搭載しているもようだから、どこかの国の軍事技術を使った可能性がある。まさか、日本の部品が使われているとは思いたくないが・・・。
<北朝鮮がヘリコプターを搭載できる1300トン級のフリゲート艦2隻を建造し、海軍力を増強していたことが分かった。米ジョンズ・ホプキンス大学の「米韓研究所」が運営する北朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」が、ここ数カ月で撮影された衛星画像で確認し、15日に報じた。
サイトに掲載された報告書によると、北朝鮮は2006年か07年にこれらの軍艦の建造を開始し、5年後に進水式を行った。
報告書の執筆者で、衛星画像分析と北朝鮮軍に詳しい専門家のジョセフ・S・ベルムデス・ジュニア氏は、フリゲート艦が確認されたことは、対北朝鮮制裁の有効性と、同国の通常戦力削減の評価への「重大な警鐘」だと指摘した。(米ウォール・ストリート・ジャーナル)>
■北朝鮮がフリゲート艦2隻を新造、制裁効果に疑問 米シンクタンク
<【5月16日 AFP】北朝鮮が新造した軍艦2隻を衛星画像で確認したと、米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)のシンクタンク「米韓研究所(US-Korea Institute)」が16日、発表した。北朝鮮が建造した軍艦としては過去25年で最も大きいとして、対北朝鮮制裁の実効性に警鐘を鳴らしている。
同研究所によると、最近撮影された商業衛星写真で、北朝鮮西部の南浦(Nampo)と北東部の羅津(Rason)の造船所に新しいヘリコプター搭載フリゲート艦が1隻ずつ停泊しているのが確認できたという。
同研究所のブログ「38ノース(38 North)」に掲載された分析記事によると、2隻は2011~12年に就役したもので、韓国が90年代初頭から潜水艦を導入し始めたことに脅威を感じた北朝鮮政府が対抗手段として設計したという。ただ、日本や韓国、中国に対する国家安全保障上の要請から、2隻が漁業水域のパトロールにも使われる可能性もあると、同研究所は指摘している。
2隻が完全に稼働するまでにはまだ数年かかるとみられるが、同研究所は2隻の導入について、北朝鮮の海軍戦略がヘリコプターを使用した対潜作戦も包括するようになる「革命的な一歩」かもしれないと分析している。
同研究所はまた、2隻に加え北朝鮮が新しい艦艇を長期にわたる経済制裁下で行ったことを指摘し、対北朝鮮制裁の実効性を見直す必要があるかもしれないと注意を喚起している。(AFP)>
■北朝鮮、ヘリコプター搭載可能なフリゲート艦2隻建造-専門家
<5月16日(ブルームバーグ)北朝鮮はヘリコプターを搭載することが可能なフリゲート艦2隻を建造しており、軍備増強の阻止を目指す制裁の効果に疑問が生じていると、軍事アナリストが指摘した。フリゲート艦は同国にとってこの25年で最大の武器システムだという。
オールソース・をアナリシスの最高分析責任者、ジョゼフ・ベルムデス氏はジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)米韓研究所のブログ「38ノース」で、フリゲート艦にはロケット発射装置があり、対艦・対空ミサイルを搭載しているもようだと指摘した。
ベルムデス氏は15日付のブログで、フリゲート艦は「韓国の潜水艦配備に伴う脅威の高まりに対応するのが主な狙いとみられる」とした上で、近海での「漁場を守るというもう1つの重要な役割もあるだろう」との見解を示した。(米ブルームバーグ)>
■ヘリ搭載フリゲート艦を確認=北朝鮮、対潜水艦戦に備え-米研究所
<【ワシントン時事】米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院(SAIS)の米韓研究所は15日、北朝鮮のヘリコプター搭載フリゲート艦2隻を人工衛星の画像で捉えたと発表した。
研究所はフリゲート艦について、対潜水艦戦を主な任務とするが、北朝鮮近海で操業する漁船の保護にも活用可能だと分析した。(時事)>
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