16140 タイでクーデター宣言   古澤襄

■政府の全権掌握し軍主導で秩序回復へ
<[バンコク 22日 ロイター]タイのプラユット陸軍総司令官は、政府機能の全権を軍が掌握したと明らかにし、クーデターを宣言した。政治改革を推進し、秩序を回復させるという。
テレビ放送で司令官は「迅速に平時の状況を回復して社会を平穏に戻すとともに、政治・経済・社会構造を改革するため、軍が全権を掌握する必要がある」と宣言した。外交には影響しないとしている。
タイ軍は全土に午後10時から翌朝午前5時までの夜間外出禁止令を発令した。

タイ軍のウィンタイ報道官はテレビ放送で、プラユット司令官が率いる軍事評議会が同国を暫定統治すると述べた。また、憲法を停止したと表明。ただ、議会の上院とすべての裁判所は引き続き機能する。
これに先立ち、プラユットはすべての勢力を集めた会議を開いていたが、反政府デモを続ける人民民主改革委員会(PDRC)のステープ元副首相は、会議の場から兵士により連れ出されていた。
タイの政府を支持するタクシン派グループ、赤シャツ隊のリーダーは、軍がクーデターを宣言した後も集会を継続するとしたが、軍側は空砲で威嚇、デモ参加者は特に抵抗もせず散会しているもようという。
ウィンタイ報道官は、テレビ放送を通じて、バンコクで集会を開いている政府派と反政府派のデモ隊に撤収を命じた。ただ、ロイターのカメラマンによると反政府派デモ隊は集会の場所から離れる様子はないという。
報道官は、5人以上の集会を禁じるとも発表。違反者は1年以上の懲役に科される可能性があるという。
同報道官はまた、すべてのテレビおよびラジオ局に通常の放送を中止し、陸軍に関連するものだけ放映するよう命じた。(ロイター)>
杜父魚文庫

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