二十八日夕刻、石原慎太郎氏が維新の会の分党を表明した。これは、「大阪市長の党」への三行半(みくだり半)であり、理由は言わずとも分かっていることだ。
石原慎太郎さんと平沼赳夫さんらに、この判断を促したものは、我が国を取り巻く内外の厳しい情勢と、祖国に対する政治家の使命感である。
今こそ、この厳しい情勢、即ち、国家的危機に対処し、これを克服するために、我が国は「本来の国家」を取り戻さねばならない。
この「本来の日本」を取り戻し国家の安泰を確保するために、自主憲法の制定は、政治家の国家・国民に対する政治的使命であり責務である。
この使命の観点から、石原さんは、三行半を投げたのだ。従って、これは、公の使命に生きるべき政治家として当然のことである。私は、この三行半を促し待っていた。
よって、これから、国家的危機の克服、救国のための真の保守集団結成への動きが始まる。始める。
そして、恐らく、この動きが最後のチャンスであろうと思う。何故なら、世界情勢の流動化と危機の厳しさから観て、我が国には、そう多くの時間は残されていないからである。
では、もう一つの動きは何か。それは、またもや「自民に対抗できる野党の結集」で、左翼を取り込むかたちで行われる。よって、国家観がない。
はて、この掛け声、どこかで聞いたことがある。そう、「自民に対抗できる野党の結集」という掛け声、あの悪夢のような民主党政権を生み出す前にも聞こえていた。
これは、我が国を取り巻く厳しい情勢に目を閉ざした、反日でも侮日でも、何でもよいから、ただ人を集めるだけの国家観と祖国愛と志がない声だ。
杜父魚文庫
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