<【キャンベラ(オーストラリア)】米太平洋海兵隊のシムコック副司令官は同盟国のオーストラリアに対し、これまで以上に目に見える形で地域の監視活動を担うことを検討するよう求めた。具体的には、南・東シナ海に大型の水陸両用戦艦を新たに配備することを挙げた。背景には、中国の強引な海洋進出による安全保障上の懸念がある。
シムコック副司令官は、中国と日本やフィリピン、ベトナムなど近隣諸国との間で最近発生している南・東シナ海での衝突を受け、地域の同盟国と友好国がアジアの安全保障の「現状維持」を強く望んでいると述べた。
オーストラリアは現在、米国との同盟関係を強化しており、ここ数年は米国の地域的な「保安官代理」としての役割を担おうとしてきた。
シムコック副司令官は「現状維持は、アジア太平洋地域に過去70年間でもたらされた安全保障と経済的な恩恵を意味している。それが劇的に変化することへの不安がある」と述べた。
米豪両国は、南・東シナ海にある島々の領有権をめぐり強引な戦術に出ているとして、中国を批判してきた。中国は領有権を主張するベトナム沖に石油掘削設備を設置し、ベトナムを怒らせたばかりだ。(米ウォール・ストリート・ジャーナル)>
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