北朝鮮は今年に入って5回目とみられる弾道ミサイルを発射した。射程500キロのスカッド・ミサイルとみられることから、対日威嚇というよりは明らかに中国傾斜を強めている韓国に対する威嚇行動であろう。
韓国側からすれば、中国にすり寄ることによって北朝鮮の攻撃を回避する思惑があるのかもしれない。
<防衛省は13日、北朝鮮南西部の開城付近から同日午前1時20分ごろ、弾道ミサイル2発が北東方向に向け発射されたとみられると発表した。約500キロ飛んだ後、日本海に落下したと推定している。
安倍首相は、米国、韓国などと連携した情報収集・分析、航空機・船舶などの安全確認と、国民への迅速・的確な情報提供を関係省庁に指示した。
防衛省は13日午前、緊急幹部会議を開いて対応を協議し、情報分析と警戒監視に当たった。同省に入った連絡によると、航空機や船舶への被害は確認されていない。
北朝鮮が弾道ミサイルを日本海に向けて発射したのは、今年に入って5回目とみられる。(ロイター)>
■北朝鮮がまた短距離ミサイル発射か
<【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が13日午前1時20分と同30分ごろ、開城の北側地域から東海に向け短距離弾道ミサイルと推定される物体2発を発射した。韓国軍合同参謀本部が明らかにした。
合同参謀本部関係者は、北朝鮮が発射した物体の射程が約500キロに上ると説明した。
韓国軍は北朝鮮の新たな挑発の可能性に備え監視を強化し、万全な態勢を維持している。(韓国・聯合)>
■北朝鮮 ミサイルなど発射関連の保安強化=事前把握困難に
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が今年に入り、弾道ミサイルやロケットなどの試験発射回数を大幅に増やしたほか、韓国と米国の軍当局が発射の兆候を事前に把握できないよう、情報セキュリティーを強化していることが13日、分かった。韓国軍消息筋が明らかにした。
同筋によると、「以前は通信傍受で発射の兆候を把握できたが、今年に入っては試験発射前には通信をしていない。偵察機や衛星など、韓国と米国の監視装備が見ているのを知っているので、夜明けなどの時間帯に試験発射を行っている」という。
北朝鮮が最近発射した弾道ミサイルや300ミリ大口径放射砲は移動式の発射車両に搭載し、どこでも発射できる。同筋は「密かに試験発射するため、車両を森や建物の中に隠し、発射する時だけ取り出して発射する。監視装備に見つかりやすい道路などでは発射していない」と語った。
韓国軍当局は実戦的な訓練目標を達成するとともに、奇襲的な発射により朝鮮半島の緊張を高める狙いがあると分析している。
韓国軍当局は中部地域に配備した弾道弾早期警報レーダー(探知距離500~700キロ)や海軍のイージス艦に搭載されたレーダーSPY-1(探知距離1000キロ)で北朝鮮のミサイルなどの発射をリアルタイムで把握している。
北朝鮮は今年2月21日から今月9日まで計13回にかけ、300ミリ新型放射砲や「スカッド」「ノドン」など95発の中・短距離ミサイルを発射した。
韓国軍関係者は「北朝鮮の今年の発射回数は昨年に比べて3~4倍増えた。朝鮮半島の軍事的な緊張が高まる否定的な側面が強いが、軍の立場では2012年末から実戦配備したレーダーなどの探知性能をテストできる」と述べた。(韓国・聯合)>
杜父魚文庫
16562 北朝鮮、弾道ミサイル2発発射か 古澤襄

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