■家庭内暴力と200万円の預金目当てだった
小誌4288号の続きである。銃声が響いたのは7月6日午後10時40分だった。24時間営業のカフェでいがみ合っていた中国人夫婦。突然、男は拳銃をとしだして至近距離から三発撃った。
あごと胸を打ち抜かれて女性は死んだ。物騒なチャイナタウン、在日中国人に衝撃が走った。池袋の住民は不安に陥った。
事件の顛末が分かった。この夫婦は再婚同士、ともに上海出身だった。11歳の娘は女の前夫との間に生まれた。前の夫は日本人だった。女は池袋で美容室を開くのが夢で開業資金をこつこつと貯めてきた。
再婚相手の男は永住ヴィザを持っていた。目的は永住権を獲得するための打算だったという。
犯人の自宅を警察が捜索したところ、50グラムの大麻とみられる薬物が見つかった。男は錯乱していたおり、家庭内暴力に耐えられず妻は子供をつれて7月1日に家を出た。
夫婦はつねに喧嘩が絶えず、暴力とカネで諍いが続いた。男は妻が「家財」である200万円を持ち逃げしたと怒った。
けっきょく、裁判は民事刑事両方で進められ、犯人は日本の法律に従って懲役12年程度。残された200万円は娘が引き継ぐことになるだろう、という。
薬と小金、やるせなさと絶望のニヒリズムは中国大陸から、とうとう日本で伝播した。ともかく池袋の住民にとって迷惑な話である。中国からの移民を規制しないと、日本はそのうち暴力と殺人が横行する社会になるゾ。
杜父魚文庫
16583 中国人男、池袋で中国人妻を銃殺事件の顛末 宮崎正弘

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