16674 政府、慰安婦言及に冷ややか     古澤襄

■期待外れ、菅官房長官「従来と同じ」
日本政府は25日、韓国の朴槿恵大統領と東京都の舛添要一知事の会談を冷ややかに受け止めた。日韓関係改善の契機になり得るとの期待もあったが、朴大統領が従軍慰安婦問題に言及しながら安倍政権批判を繰り返したためだ。日韓両政府は事務レベルの協議は継続する方針だが、安倍晋三首相と朴大統領の会談は依然見通せない状況だ。
朴大統領は25日の会談で、慰安婦について「普遍的な人権問題だ」と述べ、日本政府が解決に努力するよう要請。これについて、菅義偉官房長官は記者会見で「従来と同じだなと思う」と素っ気なく語った。外務省幹部は「良い話があるから(都知事と)会うと思っていたのに」とこぼした。 
首相と朴大統領の会談は、オバマ米大統領が仲介した3月の3カ国首脳会談のみで、国際会議などでの接触も立ち話程度しかない。首脳会談を呼び掛けている安倍首相は前提条件なしで行うべきだとの立場で、慰安婦問題で善処を求める韓国側と折り合うめどは立っていない。
政府は8月10日にミャンマーで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)の際に日米韓外相会談を行う方向で調整している。日韓外相会談については「無理はしない」(外務省幹部)とのスタンスで、実現するかどうかは不透明だ。(時事)
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