16999 中国・ベトナム “争い拡大せず”で一致    古澤襄

南シナ海の島々の領有権を巡って、中国の習近平国家主席ら共産党の最高指導部がベトナム共産党トップの特使と会談して両国の争いを拡大しないことで一致し、悪化した両国関係が改善に向かうのか注目されます。
中国の習近平国家主席は、ベトナム共産党のトップ、グエン・フー・チョン書記長の特使として北京を訪れたレ・ホン・アイン党政治局員と27日、会談しました。
国営の新華社通信によりますと、この会談で習主席は「書記長が特使を派遣したことは両国関係を改善して発展させたいというベトナム側の意思を表している」と評価しました。
また、中国共産党の最高指導部の1人の劉雲山政治局常務委員もアイン政治局員と会談し、長期的な視点で貿易などの分野の協力を再開し強化することや領有権問題でともに受け入れられる根本的な解決方法を探り、争いを複雑化し拡大する行動は取らないことなどで一致しました。
中国はことし5月、南シナ海の西沙諸島(英語名でパラセル諸島)近くの海域に掘削装置を設置し、これをきっかけに両国の船が衝突するなど緊張が高まって、ベトナム国内では反中デモが相次ぎました。
しかし、中国側は先月、予定より1か月早く掘削装置を撤去し、ベトナム側はデモの犠牲となった中国人労働者の遺族を見舞う訪問団の派遣を決めていて、今回の一連の会談によって悪化した両国関係が改善に向かうのか注目されます。(NHK)
  
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