17027 ドン青木幹雄氏のサイコロ    古澤襄

時事通信が「小渕優子幹事長が浮上」と読売記事を追いかけたが他紙は慎重。安倍首相は小渕氏の起用に傾いていると巷間伝わってくるが、小渕氏の出身母体・額賀派(旧経世会)のドンである青木幹雄氏(79)がまだ慎重でゴーサインを出していない。
青木氏は2010年に政治家を引退しているが、いまもって砂防会館に事務所を構えて隠然たる影響力を持っている。かつては自民党内で最大の勢力を保持した旧経世会だが、石破氏が抜ける騒ぎがあった後は、残った額賀福志郎氏、竹下亘氏、茂木敏充氏らは総裁候補としてはいまひとつ迫力に欠ける。
派閥の数も51人、安倍氏の出身派閥の町村派(清和会)の92人に大きく水を開けられた。青木氏の悲願は小渕優子氏を総裁候補として育て、竹下登元首相や橋本龍太郎元首相、小渕恵三元首相を輩出した名門派閥の栄光を取り戻すことにある。
だから小渕氏が幹事長に起用されることが、小渕総裁への道にとってプラスかマイナスか、慎重に見極めようとしている。走り出して考えるか、立ち止まって考えるの違いの様に思うが、青木氏に心服している小渕氏がどう考えるか。
■小渕優子幹事長が浮上 時事通信
安倍晋三首相が9月3日に行う内閣改造・自民党役員人事で、交代が決まった石破茂幹事長の後任に、小渕優子元少子化担当相(40)が浮上した。内閣改造では、高市早苗政調会長(53)の2度目の入閣が有力になったほか、脇雅史参院幹事長(69)の閣僚起用案が出ている。
小渕氏を起用すれば、史上最年少で初の女性幹事長となる。首相周辺は31日、党運営の要となる重要ポストへの小渕氏起用について能力的には問題ないとの考えを示し、「打診されれば断らないだろう」と指摘した。小渕氏は故小渕恵三元首相の次女で、当選5回。戦後最年少の34歳で初入閣した。実現すれば首相が掲げる「女性の活用」を象徴する人事となるが、党内には小渕氏の若さなどから手腕を疑問視する声もある。
高市氏は、党政調会長として安倍政権の成長戦略策定に尽力するなど、政策面で首相を支えてきた。脇氏は参院自民党が推薦しており、入閣すれば、脇氏の後任には伊達忠一参院国対委員長が昇格する方向だ。ただ、脇氏は続投を希望し、入閣は固辞する姿勢を示している。
このほか、党内では山口俊一衆院議員(64)が入閣するとの見方が出ている。山口氏は閣僚経験がなく、所属する麻生派会長の麻生太郎副総理兼財務相が、首相に閣僚候補として推薦している。(時事・米ウォール・ストリート・ジャーナル)
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