■時事通信 成長持続へ経済対策も
安倍晋三首相は改造内閣発足後も、経済成長を最優先の課題に掲げ、デフレ脱却の実現に全力を挙げる。内政面の最大の焦点は、2015年10月に予定される消費税率10%への再引き上げに踏み切るかどうか。景気回復と財政再建の「二兎(にと)」を追う首相は年内に難しい判断を迫られる。
原発再稼働、集団的自衛権行使を可能にする安全保障の法整備など、世論の賛否が割れる難題も待ち構えている。
4月の消費税率8%への引き上げに伴い、駆け込み需要の反動減の影響が出る中、再増税の判断は厳しさを増している。首相は各種の経済指標を見極めつつ慎重に判断する構えで、結論は12月に出す。
首相は自民党の要の幹事長に消費税率引き上げに関する民主、公明両党との3党合意に関与した谷垣禎一氏を起用。その谷垣氏は3日の記者会見で「基本は法律に書かれた通りに進めていくということだが、同時に景気情勢もよく見ていかなければならない」と述べ、見直しも排除しない考えを示した。
再増税を決めれば景気への悪影響が考えられるが、見送れば、財政健全化目標の達成が遠のき、「アベノミクスの失敗」との批判は免れない。政府は6月にまとめた成長戦略を実行段階に移すが、首相が景気浮揚のための追加経済対策を検討する場面も訪れそうだ。
政府が15年度から数年で20%台に引き下げるとしている法人実効税率(東京都で現在35.64%)に関しても、具体的な道筋を描くのはこれから。環太平洋連携協定(TPP)は11月中の大筋合意を目標としており、首相の指導力が試される。
一方、原発をめぐっては、原子力規制委員会が優先的に審査している川内原発1、2号機(鹿児島県)の再稼働を急ぐ。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設では、沖合の海底ボーリング調査を実施中で、来春の本体工事の着工に向けた作業を進める考え。いずれも世論の反対が根強く、福島県知事選(10月26日投開票)、沖縄県知事選(11月16日投開票)への影響も懸念される。
政府は、集団的自衛権行使を容認した7月1日の閣議決定を受けた関連法案の作成を進めており、来年1月召集の通常国会に提出する考え。ただ、野党は憲法解釈の変更を通じた安保政策の転換を厳しく批判しており、秋に召集予定の臨時国会でも政府は野党の追及を受けることになりそうだ。(時事)
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17087 改造内閣の課題 消費税10%の判断焦点 古澤襄
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