17158 オバマ大統領は「大きな期待外れ」    古澤襄

■初の黒人大統領 それだけだ=マイケル・ムーア監督
アカデミー賞を受賞した米ドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーア氏は、オバマ大統領のファンではないようだ。
ムーア監督はトロント国際映画祭で行われた米ハリウッドリポーター誌のインタビューでデトロイトの現状について聞かれ、その質問に答えてから、大統領の名が歴史にどう刻まれるかについて自らの意見を披露した。
監督は「オバマは、いいこともたくさんした」としながらも、「しかし、大きな期待外れだった。誰か彼にこう伝えるべきだ。この時代の歴史が書かれるとすれば、あなたの記録は次のようなものだと。初の黒人大統領。それだけだ。彼は大統領に選ばれた初のアフリカ系米国人だった。今から100年後に人々の記憶にとどまるのはそれだけだ」
監督の作品を知っていて、それを追っている人たちにとっては、彼の率直な分析はさほど驚きではない。

インタビューでは、そうした監督の不満の原因も明らかにされている。それはオバマ大統領のデトロイトや自動車産業への対応だ。「デトロイトがイラクやシリアの都市であれば、支援という意味でもっとチャンスがあっただろう」
監督はデビュー作「ロジャー&ミー」の公開25周年記念イベントに出席するためトロントを訪れていた。同作は、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のロジャー・スミス最高経営責任者(CEO)による1980年代後半の工場閉鎖の決断が、ミシガン州フリントに与えた経済的影響を追ったドキュメンタリー映画。
1989年にトロント国際映画祭で初上映され、最高賞の「観客賞」を受賞。ここから監督のキャリアが始まった。(米ウォール・ストリート・ジャーナル)
杜父魚文庫

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