■飛び交う憶測 最側近が国防副委員長に
【ソウル=藤本欣也】北朝鮮の最高人民会議(国会に相当)第13期第2回会議が25日、平壌で開かれた。国営の朝鮮中央通信は金(キム)正恩(ジョンウン)第1書記の出席を伝えなかった。朝鮮中央テレビの映像でも姿は確認されず、欠席したもよう。金第1書記は20日間以上、公の場に姿を見せておらず、さまざまな臆測を呼んでいる。
2011年末の金正日(ジョンイル)総書記死去以降、5回目となる最高人民会議で、金第1書記の出席が確認されなかったのは初めて。会議では、金第1書記の最側近とされる黄(ファン)炳瑞(ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長が、国家最高指導機関である国防委員会の副委員長に選出され、一時ナンバー2とみられていた崔(チェ)竜海(リョンヘ)前総政治局長が国防副委員長を解任された。
また、今春、11年制から12年制に移行した義務教育制度の実施状況も確認された。訪朝中の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の許(ホ)宗萬(ジョンマン)議長も出席した。
金第1書記の姿が北朝鮮メディアの報道で確認されたのは、3日に平壌で李(リ)雪主(ソルジュ)夫人と牡丹峰(モランボン)楽団の公演を鑑賞したのが最後。韓国紙、朝鮮日報によれば、金第1書記の活動の公開回数は6月が17回、7月が24回、8月も16回あるが、9月に入って激減した。
韓国メディアは健康不安説も指摘している。
7月以降、足を引きずって歩く金第1書記の映像が流れ、足の負傷、肥満や内臓疾患による歩行困難といった説が取り沙汰された。一方、今回は重要議題がなかっただけで、健康に深刻な不安はないとの見方もある。(産経)
■北朝鮮 最高人民会議を開催=金第1書記は欠席
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は25日、平壌で最高人民会議(国会に相当)第13期の第2回会議を開催したが、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は出席しなかった。
金第1書記は3日に平壌で同国楽団による公演を観覧したのを最後に、22日間、公の場に姿を見せていない。金第1書記は7月には右足を、9月には左足を引きずる様子を見せており、治療を受けているものとみられる。
最高人民会議では、5月に朝鮮人民軍総政治局長になったばかりの黄炳誓(ファン・ビョンソ)氏が国防委員会副委員長に任命され、金正恩体制における実力者であることを示した。
また、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)軍総参謀長と李炳哲(リ・ビョンチョル)航空および反航空軍司令官も国防委員に選定された。
黄氏に軍総政治局長のポストを明け渡し、朝鮮労働党書記に就任した崔竜海(チェ・リョンヘ)氏が、昨年12月に処刑された張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長の後任としてスポーツ政策を統括する国家体育指導委員長に任命されたことが24日に分かり、崔氏の序列に関心が集まっていたが、国防委副委員長を解任された。
また玄氏に人民武力部長(韓国の国防相に相当)を明け渡した張正男(チャン・ジョンナム)氏も国防委員を解任された。
会議では2012年9月25日に採択された12年制の義務教育制度の執行状況についても確認が行われた。(韓国・聯合)
杜父魚文庫
17298 北最高人民会議に金正恩氏の姿なし 古澤襄

コメント