■英独は年間飛行時間を半減
【10月1日 ベルリン/ドイツ AFP】ドイツ国防省は9月30日、英独伊西の欧州4か国が共同開発した戦闘機ユーロファイター・タイフーン(Eurofighter Typhoon)に製造上の欠陥が見つかったと発表した。
ドイツ国防省によると、胴体の後部に欠陥が見つかったため、ユーロファイターの納入を一時的に見合わせるとともに、同型機の年間飛行時間を現行の3000時間から1500時間に半減させることを決めたという。
独ニュースサイト「シュピーゲル・オンライン(Spiegel Online)」は、この欠陥によって最悪の場合、同型機の胴体が不安定になる恐れがあり、この欠陥を最初に発見した英空軍も機体に負荷をかけないよう年間飛行時間を半減させることを決めたと伝えた。
ドイツと英国はいずれも100機以上のユーロファイター・タイフーンを就役させている。シュピーゲルによるとドイツ空軍は現在、109機のユーロファイターを運用している。
ユーロファイターは欧州航空機大手エアバス(Airbus)、英防衛大手BAEシステムズ(BAE Systems)、伊航空防衛機器大手フィンメカニカ(Finmeccanica)が設立したコンソーシアムが生産している。
ドイツと英国が当初250機だった調達機数を半減させているうえ、輸出の商談も数件が成立しなかったことから、エアバスの防衛部門のトップは新たな契約を獲得できなければユーロファイターの生産は2018年にも終わる可能性があると発言していた。
今年6月にはスペイン南西部でユーロファイターが着陸に失敗して30歳のパイロットが死亡する事故が起きたが、事故原因は判明していない。(AFP)
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