■再開は早くても来春に
56人が死亡した御嶽山(3067メートル、長野・岐阜県境)の噴火で、長野県災害対策本部は16日、行方不明者7人の捜索を同日で打ち切ると発表した。
積雪や凍結など捜索環境が悪化し、救助隊員の二次災害の危険性が高まっていると判断した。捜索再開は早くても来春になる見通し。
災対本部長の阿部守一知事は16日夜の記者会見で、「まだ不明者が発見できておらず断腸の思いだが、できることはやり尽くした。苦渋の決断だ」と述べた。
災対本部は、15日の初冠雪以降、山頂付近の気温が氷点下となったことから、今後は本格的な降雪で、行方不明者の捜索が困難になると判断。「救助隊の安全確保も十分できない可能性がある」(阿部知事)として打ち切りを決めた。
捜索再開については、雪解け後、県警や地元消防を中心に検討する。ただ、気象庁は噴火後、5段階ある「噴火警戒レベル」を「1(平常)」から、「3(入山規制)」に引き上げている。阿部知事は会見の中で再開の条件として「警戒レベル引き下げ」も同時に挙げており、再開時期が大きくずれ込む可能性もある。(読売)
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