17477 与党に進退論浮上 時事通信    古澤襄

■小渕経産相の政治資金問題で
小渕優子経済産業相は17日、自身が関係する政治団体の不明朗な会計処理に関し、前日に続き釈明に追われた。政府側は「自らきちっと説明するべきだ」(菅義偉官房長官)との線で足並みをそろえているが、与党からは説明責任を果たせなければ出処進退に発展しかねないとの見方も浮上した。
17日の衆院経済産業委員会での質疑では、2012年に政治団体が主催した観劇ツアーについて政治資金収支報告書に記載がなく、政治資金規正法違反の疑いが新たに判明。小渕氏は自らの政治資金問題について「『知らなかった』では済まされない」との認識を表明した。次世代の党は衆院政治倫理審査会に出席して弁明するよう促したが、小渕氏は同審査会の開催例を「調べたい」と述べるにとどめた。
与党内では「状況は厳しい」(自民党幹部)との認識が広がりつつある。自民党の伊達忠一参院幹事長は17日の記者会見で「調査結果を基に、自分で(進退を)判断するだろう」と進退論に言及。同党の二階俊博総務会長は、一般論として「(進退を)判断すべき時が来れば判断する(べきだ)」と語った。
公明党の井上義久幹事長は「調査結果を公表してもらい、(その後に)どう対処するかは(小渕氏)自ら考えることだ」と述べた。
(時事)
小渕優子氏は「これ以上、安倍内閣に迷惑をかけられない」と腹を決めた気配が窺われる。
ただ勢いに乗る野党は小渕氏の任命責任で安倍首相を攻め立てるのは必定である。「上手の手から水が漏れた」感じだ。小渕優子氏をいずれ”女性初の総理大臣”と意識して、城代家老たちが”乳母(おんば)日傘(ひがさ)”で大切に育ててきたのが裏目に出た。
やはり逆境に立ち、それを乗り越える経験をしなくては総理・総裁の道はいつまで経っても遠いであろう。この経験をどう生かすのか、小渕氏にとっての正念場を迎える。
ミラノから帰国した安倍首相にとっても意外な展開となった。党内から小渕氏の辞任もやむなしという声もチラホラ出てきた。菅官房長官、麻生副総理ら閣僚の意見を聞く一方で谷垣幹事長から党内情勢を求めるだろう。
「千里の馬も蹴躓く」の諺がある。来年までズルズルとことの決着を伸ばしていくことは出来まい。電光石火といかないまでも、小渕氏を呼んで早期解決の道を探るしかない。
■「知らなかったでは済まされない」 小渕優子氏 ロイター
小渕優子経済産業相は17日の衆院経産委員会で、自らの政治団体が2010年と11年に東京・明治座で開いた支持者向けの観劇会をめぐり、政治資金収支報告書の上で会費収入と支出に多額の食い違いが出ていることに関し「知らなかったでは済まされないという思いだ」と述べ、自らにも一定の責任があるとの認識を示した。
同時に「差額が生じていることも含めて、報道で知った。大変多額であり、私自身驚いている」と強調。「差額がどこに消えたか私自身も分からない。どうして差額が発生したのかも含めてしっかり調べたい」として、事実関係の調査を急ぐ考えを重ねて示した。
(ロイター)
■「知らなかったでは済まされないという思い」 NHK
小渕経済産業大臣の後援会など2つの政治団体が開催した「観劇会」を巡り収支が大きく食い違っていた問題で、平成24年に開催された「観劇会」については、これらの政治団体の政治資金収支報告書に収入も支出も記載されていないことが分かりました。
これについて、小渕大臣は、衆議院の経済産業委員会で、詳細について調べるとしたうえで、「知らなかったでは済まされないという思いだ」と述べました。
この問題は、小渕経済産業大臣の後援会など2つの政治団体が平成22年と23年に開催した「観劇会」で、参加者から集めた会費と劇場に支払った金額の収支が大きく食い違っていたことが政治資金収支報告書の記載で分かったものです。
これについて、17日の衆議院の経済産業委員会で、民主党の近藤洋介議員は、平成24年に開かれた観劇会については、2つの政治団体の収支報告書に収入も支出も記載がないと指摘したうえで、「計上されなかったお金はいったいどうなったのか」とただしました。
これに対して、小渕大臣は「私自身も分からない。しっかり調べさせていただきたい」と述べました。
さらに、小渕大臣は、一連の問題について「知らなかったでは済まされないという思いだ」と述べたうえで、週明けに観劇会に関する資料を委員会に提出する意向を明らかにしました。
また、維新の党の今井雅人議員は、小渕大臣の資金管理団体がベビー用品などの購入に支出を行っていることについて、「自分の子どもに買ったのではないか」とただしました。
これに対して、小渕大臣は「私の政治活動のなかでお世話になっている方のお子さんへの出産祝いを買わせていただいた。報告書には事務所費として書いてあり、しっかり調べたい」と説明しました。
(NHK)
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました