17504 後任法相に上川陽子氏、経産相には宮沢洋一氏    古澤襄

小渕優子経済産業相(40)(衆院群馬5区)と松島みどり法相(58)(同東京14区)は20日、閣僚を辞任した。
小渕氏は、関係する政治団体での不透明な資金処理問題、松島氏は地元選挙区での「うちわ」配布問題の責任を取ったものだ。安倍首相は同日、後任の経産相に宮沢洋一・自民党政調会長代理、法相に上川陽子・元少子化相の起用を決めた。認証式は21日。閣僚2人同時の辞任は、消費増税判断などの課題を抱える安倍政権に大きな打撃となった。
2012年12月に第2次安倍内閣が発足して以来、閣僚が途中で辞任するのは初めて。

安倍首相は20日夜、首相官邸で新閣僚2人と会談した後、「経済最優先で政策を前に進めていかなければならない。行政、政治に遅滞があってはならないという観点から後任を急いで決定した」と記者団に語った。
小渕氏は20日午前、安倍首相と首相官邸で会談し、辞表を提出した。その後、経産省で記者会見し、「(政治団体を巡る問題は)第三者を入れて調査しないと解明できない。調査と経産相の両立は難しいと判断した」と辞任理由を述べた。
小渕氏は、関連する政治団体が開いた「観劇会」で参加者から集めた収入と、劇場に支払った支出に大きな差額があり、政治資金規正法などに抵触する可能性が指摘されている。
松島氏も20日午後、首相に辞表を提出した。法務省で記者会見した松島氏は、「私の言動で国政に遅滞をもたらした。安倍内閣の足を引っ張ることは出来ない」と語った。
松島氏は地元選挙区内の催しで、自身のイラストなど入りの「うちわ」を配布したとして、公職選挙法違反の疑いが指摘されている。
野党は、首相が内閣改造の成果としていた女性の閣僚起用が失敗だったとして、首相の任命責任を問う構えだ。民主党の海江田代表は記者団に、「閣僚2人が辞任するのは極めて異常だ。首相の任命責任は免れない」と述べた。小渕氏と松島氏に対しても、衆院政治倫理審査会での説明を求めていく考えだ。(読売)
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