■ところが夫人は渡米したまま帰らず、「亡命」の憶測が流れだした
胡耀邦の長男、胡徳平は太子党の中でも自由民主の考え方に近く、守旧派や利権だけの政治家とは一線を画しているため海外では人気が高い。
それは父親の胡耀邦がいまも広く尊敬を集めており、静かに復権している事実とも関連する(ちなみに胡耀邦御陵は江西省にある共産主義青年団の牙城、共青城市郊外に宏大な敷地、巨大な石碑がある)。
この春にも来日したおり、安倍首相と懇談した。現在は政治協商会議常務委員である。
その胡徳平が、中国共産党の重要メディア『炎黄春秋』の社長に就任した(10月24日)ことが分かった。前社長の陸徳任(陸定一の息子)は明洋会長に退く。
夫人の王預顛は各種チェリティ団体や婦人団体の名誉職を兼ねており、5月には台湾で開催された国際会議にも出席している。その王預顛が九月に米国へ行ったまま、二ヶ月も滞在しており、すわ亡命かとの噂が流れ出している。
博訊新聞などによれば、四川省の或るチャリティ団体の役員を兼ねた王預顛だが、当該団体の実態はマフィアの隠れ蓑、その黒幕に周永康の存在がちらつき、このスキャンダルのほとぼりが冷めるまでアメリカに身を隠した? という憶測を書いている。
いずれにしても王預顛夫人は子供をともなっての訪米、彼女は45歳。つまり胡徳平(71歳)の後妻である。
杜父魚文庫
17581 太子党リベラルの星、胡徳平(胡耀邦の子)が『炎黄春秋』の社長へ 宮崎正弘

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