17660 ラオス、土地の外国人所有認める方向へ     宮崎正弘

■中国資本の「侵略軍」が大挙してやってくるのに?
ラオス政府の自然資源環境省は、政府の財政難を理由に、ちかく土地の外国人所有規制を緩和し、外国資本の土地売買を認可する方向にある(アジアタイムズ、10月6日付け)。
例外的に地下水資源、森林など安全保障にかかわる土地の例外規定をもうける。
ラオスの現行法では外国企業の土地購入は認められておらず、最長99年のリースとされる。すでに2600件の土地貸与(北方のチャイナタウンを含める)、合計270エーカーが外国企業や個人にリースされている。
この規制緩和は法改正が必要なため、国会の議決が必要。自然環境保護団体などは外国への土地売買に反対する声があがっている。しかし政府は「投資金額を最低50万ドルに設定し、外国からの投資歓迎」としている。
反対派の意見を集約すると「農地が外国企業に買われること、地下水資源を含む広大な土地がラオス人から奪われた場合、これは国家安全保障に繋がらないのか」というものが多く、とりわけ「買いに来るのは中国に決まっているから反対」という意見が目立つという。
ところが中国資本が虎視眈々とラオスの土地をねらうのには、もう一つの理由がある。中国の砂漠化、農地の喪失によって農業従事者に農地がまったくないという驚くべき現実である。
北京APEC期間中の自動車乗り入れ禁止などの措置をおこなっても、すでに年間120万人が大気汚染が直接間接的な原因として死亡している。

そのうえ、内蒙古省、遼寧省、陝西省などでの大気汚染は凄まじい。砂塵は日本へも飛んできているように、河北の空は真っ黒の日がある。
「中国は植林事業に年間130億ドルを投資し、すでに3600万ヘクタールを緑化するための植林プロジェクトを開始しているが、国土の26%、凡そ四億人の人々が暮らす土地が砂漠化、大気汚染の脅威にさらされている」(TIME、2014年11月10日号)
そこでラオスの政策変更は渡りに船、多くの農民がなだれ込む懼れもある。
どこかの国のように自衛隊を見下ろせる場所やレーダーサイト近辺の土地が買い占められたり、地下水を豊富に含む森林などが中国資本に買われて、付け焼き刃で「外国人土地所有法」の改正をのんびり議論しているところもあるが・・・。
杜父魚文庫

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