■韓国紙が脱北者証言で報道 菅官房長官は「信ぴょう性ない」
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮による日本人拉致被害者の横田めぐみさんは1994年に平壌市内の精神病院で死亡したと、北朝鮮脱出住民(脱北者)が証言したことが7日、分かった。
韓国の拉致被害者家族の団体、拉北者家族会の崔成龍(チェ・ソンヨン)代表は同日、「めぐみさんの入院先の精神病院に勤務していた脱北者2人の証言から、めぐみさんの死亡を確認した」と明らかにした。
崔氏は日本政府の拉致問題対策本部側の担当者と共に、9月に第三国でこれら脱北者らから聞き取り調査を行った。脱北者は「めぐみさんは平壌市の49号病院(精神病院)で薬物治療などを受けた」「94年4月に病院で死亡し、遺体は近くの山に埋められた」と話したという。
崔氏は、証言者を守るため、身元や所在地は明らかにできないとした。
めぐみさんは13歳だった1977年11月、新潟県で北朝鮮に拉致された。北朝鮮は、めぐみさんが結婚し娘を産んだ後、うつ病になり、1994年4月に自殺したと発表した。2004年にめぐみさんのものとする遺骨を日本側に渡したが、日本側はDNA鑑定の結果、別人の遺骨との結論を出した。(韓国・聯合)
■横田めぐみさん死亡との報道、信ぴょう性ない=菅官房長官
[東京 7日 ロイター]菅義偉官房長官は7日の閣議後会見で、韓国紙の東亜日報が、拉致被害者の横田めぐみさんが北朝鮮の薬物過剰投与によって亡くなっていたと報じたことについて、報道は承知しているが信ぴょう性はないと語った。
韓国の東亜日報の報道について菅官房長官は「政府としては様々な情報収集を行っている。具体的な内容については控えたい」と述べた。東亜日報から政府に通知はなかったとし、東亜日報が北朝鮮の調査報告書を入手したかどうかについては「まったく承知していない。そこはないと思う」と語った。
さらに菅官房長官は「今までも、生存情報とかいろんな情報が乱れ飛んでいる」と指摘、「政府としては拉致被害者の全員の生存を前提に、懸命な取り組みを行っている」と述べた。
また、菅官房長官は北京を訪問した谷内正太郎国家安全保障局長が中国の楊潔チ国務委員と6日に会談したことを明らかにした。会談内容については「報告を受けていない」としたが、「日中関係全般、日中の安全保障政策について意見交換した」という。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)の際の日中首脳会談については「形式にとらわれることなく両国首脳が胸襟を開いて会談することは極めて大事だ」と述べるにとどめた。
エボラ出血熱への対応について、菅官房長官は、日本として新たに最大1億ドルの支援を行うと発表した。週末からの一連の首脳会合の際に、日本の姿勢を示していくという。(ロイター)
杜父魚文庫
17667 めぐみさん 94年に北の精神病院で死亡 古澤襄

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