【北京=阿比留瑠比】安倍晋三首相は10日昼(現地時間同)、北京市内で中国の習近平国家主席と初会談を行った。日中両首脳の会談は平成23年12月以来約3年ぶり。尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化や歴史問題をめぐり「凍結」していた日中関係が、改善に向けて一歩動き出した。
会談で両首脳は、7日に双方で発表した戦略的互恵関係を引き続き発展させていくことや、危機管理メカニズム構築による不測の事態回避などを明記した合意文書を確認したものとみられる。
日中間の戦略的互恵関係は18年10月、第1次安倍政権当時の首相が打ち出した基本方針であり、「原点に立ち返った」(首相周辺)といえる。
中国側はこれまで、首脳会談を行う条件として日本側に(1)靖国神社不参拝の確約(2)尖閣諸島をめぐり領有権問題があることを認める-などを要求していた。ただし、7日の合意文書には「靖国」の文字はなく、尖閣諸島に関しても「異なる見解」への認識は示されたものの「領有権」そのものへの言及はない。(産経)
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17696 3年ぶり日中首脳が会談 関係改善に向け一歩 阿比留瑠比

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