総務省は28日、2013年の政治資金収支報告書(総務相所管の中央分)を発表した。
各政党本部の収入では、自民党が前年比47%増の232億9801万円で、5年ぶりにトップに返り咲いた。民主党は同52%減の94億2654万円と、前年の2位から4位に順位を下げた。12年12月の政権交代で与党に復帰した自民党と、野党に転落した民主党は、「資金力」の面でも明暗がはっきり分かれた。
今回の収支報告書(万円未満切り捨て)は、政権交代後の各党の収支を初めて示したものだ。
自民党の収入の内訳をみると、政党交付金が前年比48%増の150億5858万円。個人や企業など法人、政治団体からの寄付(献金)も同67%増の23億7850万円に伸びた。自民党は、野党に転落した09年末に借入金が101億円あったが減少傾向にある。13年は金融機関4行に計27億5000万円返済し、残高は71億5000万円まで減った。
一方、民主党の収入は、前年の195億6330万円から半減した。同党は収入の8割強が政党交付金だ。ただ、「貯金」にあたる繰越金は潤沢で、174億480万円(13年末)と収入の2倍近くに上っている。与党時代の政党交付金を、選挙向けの資金として温存してきたためとみられる。
収入2位は共産党で、前年比3%減の225億4051万円。同党は09年~12年の4年連続トップだったが、自民党に抜かれた。共産党は政党交付金を受け取っておらず、党機関紙の購読料など事業収入196億1461万円が収入全体の87%を占めている。
3位は公明党で、前年比4%増の142億6705万円。5位は日本維新の会の40億9876万円。
一方、現在の主な政党の党首の収入は、生活の党の小沢代表が2億560万円とトップ。自民党総裁の安倍首相の1億7603万円、次世代の党の平沼党首の1億6482万円と続いた。民主党の海江田代表は3964万円、維新の党の江田共同代表は2070万円だった。
また、報告書を提出した3345の政党・政治団体の収入総額は1133億7100万円(前年比0・3%増)、支出総額は1158億4700万円(同4・6%増)で、いずれも2年連続で増加した。(読売)
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