■米シェール油には打撃だが、長期的には原油安が経済成長にプラス
[パリ/ロンドン 2日 ロイター]2日の欧州株式市場は、反発して取引を終えた。原油価格が前日につけた5年ぶりの安値から持ち直したことでエネルギー関連株が買われ、全体水準を押し上げた。
FTSEユーロファースト300種指数.FTEU3は7.24ポイント(0.52%)高の1392.51で取引を終えた。DJユーロSTOXX50種指数.STOXX50Eは5.44ポイント(0.17%)高の3238.35だった。
石油大手の英BPは、ライバルのロイヤル・ダッチ・シェルがBP買収に関心を持っているとのうわさが材料視され、株価が4.7%上昇した。
石油大手トタルは3.4%、英オランダ系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルは4.1%値上がりした。STOXX欧州600石油・ガス株指数は3.17%上昇した。
一方、イタリアの石油サービスグループ、サイペムとドイツの鉄鋼メーカー、ザルツギッターはそれぞれ10.8%と7.4%の下落。2社が関わるロシアと欧州を結ぶ天然ガスの新パイプライン「サウスストリーム」について、ロシアが事業中止を表明したことが嫌気された。
最近の原油価格下落でエネルギー関連株も値下がりしたが、市場関係者は長期的には原油安が経済成長につながるとみている。AXAインベストメント・マネジャーズのストラテジスト、マチュー・ロワー氏は「原油価格が10ドル下がると、先進国の経済成長を平均で0.2%押し上げる」と分析している。(ロイター)
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