■後継細田氏、首相が主導-自民
自民党最大勢力で安倍晋三首相の出身派閥でもある町村派は25日、党本部で総会を開き、衆院議長に就いた町村信孝氏の後継会長に細田博之会長代行(党幹事長代行)が就くことを了承、細田派に移行した。
首相と対峙(たいじ)する場面も目立った町村氏を議長に据え、派閥を細田氏に託す人事構想は首相自身の意向が強く働いており、細田派への衣替えは実質的な「安倍派」誕生との見方が広がっている。
細田氏は就任のあいさつで「政権を支え、アベノミクスが成功するよう一致結束して頑張りたい」と結束を呼び掛けた。この日の総会では新人衆院議員5人の入会が決まり、細田派は92人に。第2派閥の額賀派(52人)に大きく差をつけた。
町村氏は2012年の党総裁選で首相と派閥を割って争った。首相が消費再増税先送りを理由に衆院解散に踏み切った11月には、町村氏が「消費税と解散がどうして論理的につながるのか全く理解できない」と批判した経緯もあり、両者の関係は微妙だった。
一方、人当たりの良さから「敵」が少ない細田氏は小泉政権で官房長官、麻生政権で党幹事長を歴任。実務能力にもたけ、歴代の実力者から重用されてきた。党内では「何でも屋」(首相周辺)で通っており、首相にとって出身派閥を預けるには適任と言える。
首相は今月中旬、細田氏と面会した際、町村氏を議長に就けて派閥運営から外す構想を明かすとともに、「派閥を頼みます」と会長への就任を求めた。
細田派への移行を受け、派内からは「これでようやく首相を支える体制が整った」(若手)との声も上がる。ただ、同派は、所属する衆院議員のうち当選1、2回生が半数近くを占める。派内の結束力に疑問符も付いており、細田氏の指導力が問われる場面も出てきそうだ。(時事)
■自民党の最大派閥・町村派は25日、総会を開き、衆議院議長に就任した町村元官房長官に代わり、細田幹事長代行を会長とする人事を正式に決定した。
町村前会長は「細田さんを中心にして、皆さん方、力を合わせてわれわれの仲間である安倍先生を、やっぱり清和研はしっかりと支えていく」と述べた。
細田新会長は「安倍政権を支えて、ますます自由民主党の基本的な政策がうまくいくように、また『アベノミクス』が成功するように、一致結束して皆様方とともに頑張りたいと思います」と述べた。
町村派は、安倍首相の出身派閥で、衆参あわせて90人以上の国会議員が所属する自民党の最大派閥。25日の総会で、会長が町村氏から細田氏に正式に交代したことを受け、細田派として衣替えした。
細田氏は、安倍首相に近く、会長就任にあたっては、安倍首相の強い意向が働いたとされていて、事実上の「安倍派」が誕生したとの見方もある。
安倍首相は、2015年の秋に行われる自民党総裁選での再選へ向けて、足場固めをしつつ、ほかの派閥との信頼関係も構築するなど、長期政権に向けた、盤石な体制を築く狙いがあるとみられる。(FNN)
杜父魚文庫
18049 事実上の「安倍派」誕生 古澤襄
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