18060 北朝鮮 映画公開でオバマ大統領を非難    古澤襄

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)第1書記の暗殺を題材にした映画がアメリカで公開されたことについて北朝鮮は談話を発表し、映画を製作したソニーの子会社に対するサイバー攻撃への関与を重ねて否定したうえで、公開を主導したのはオバマ大統領だと名指しで非難し、反発を強めています。
北朝鮮は27日、キム第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画がアメリカの一部の映画館やインターネット上で公開されたことについて、国防委員会の報道官談話を発表しました。
この中で「われわれの最高尊厳をけなし、テロを扇動する不純な反動映画だ」と非難する一方、映画を製作したアメリカにあるソニーの子会社に対するサイバー攻撃については「何の関係もない」と重ねて否定しました。
そしてオバマ大統領が映画の公開を主導したと名指しで非難したうえで、オバマ大統領を「サルのように言葉と行動が軽率だ」と差別的な表現で中傷し、「新年にアメリカが無事であることを祈るならすべての悪行を収拾することに専念すべきだ」と反発を強めています。
さらに談話は、北朝鮮でインターネットの接続が不安定な状況が続き、国営メディアのウェブサイトが断続的に閲覧できなくなったことに関連して、「アメリカはわれわれの報道機関にサイバー攻撃を加えた」としてアメリカの関与を主張しましたが、具体的な根拠については示しませんでした。

■初日の興行収入は1億2000万円超にキム・ジョンウン(金正恩)第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画を製作したソニー・ピクチャーズエンタテインメントは、公開初日の25日の興行収入は100万ドル以上、日本円にして1億2000万円を超えたと発表しました。
ソニー・ピクチャーズの配給部門トップのローリー・ブルーアー氏は声明で「当初の計画より10%以下の映画館での限定的な上映となったが、観客の反応はすばらしく、チケットの売り切れが続出した」としています。
上映しているのは全米のおよそ300か所の映画館で、独立系の比較的小さな劇場が多いなかではまずまずのスタートだということです。
ソニー・ピクチャーズは、サイバー攻撃や映画館に対するテロの予告を受けて、いったんは劇場公開を取りやめましたが、「表現の自由を損なう脅しに屈した」といった批判が高まったことから、一転して劇場での公開を決めました。
ソニー・ピクチャーズはこの映画を24日からインターネット上でも有料で公開していますが、映画の製作にかかった4400万ドルに宣伝などのコストも加えると、投じた費用の回収は難しいのではないかという見方も出ています。(NHK)
杜父魚文庫

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