【パリ=石黒穣、ダムマルタンアンゴエル(フランス北部)=三好益史】フランスの政治週刊紙「シャルリー・エブド」のパリ本社が銃撃され、12人が殺害された事件で、逃亡している実行犯の容疑者兄弟2人は9日、パリ北東ダムマルタンアンゴエルの印刷所に人質を取って立てこもった。
警察の特殊部隊は同日午後4時55分(日本時間10日午前0時55分)頃、突入を開始し、銃声や爆発音が聞こえた。AFP通信によると、兄弟は殺害されたという。一方、パリ市内でも9日、武装した男が人質を取って立てこもった。同日夕、特殊部隊が突入し、仏紙ル・モンド(電子版)は、男は死亡したと報じた。
カズヌーブ仏内相は、ダムマルタンアンゴエルの印刷所の立てこもり犯は、アルジェリア系フランス人のサイド・クアシ(34)とシェリフ・クアシ(32)の両容疑者と特定。容疑者兄弟はパリで7日に銃撃事件を起こした後、48時間以上、乗用車を次々に奪うなどして逃走を続けていた。
現場のダムマルタンアンゴエルは人口約8000人の町で、パリの玄関口シャルル・ドゴール空港から約15キロ・メートルの場所。パリジャン紙(電子版)などによると、9日午前9時20分(日本時間9日午後5時20分)頃、国道を猛スピードでパリ方向に向かう兄弟が乗っているとみられる乗用車が発見され、警察が追跡した。警察との間で銃撃戦が起きた後、兄弟は印刷所に立てこもった。
印刷所の周辺では、警察と軍部隊のトラック、救急車、装甲車などが包囲を続けている。小雨に煙る中で、ヘリコプターが低空で飛行を続けている。(読売)
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