【チューリヒ】スイス国立銀行(中央銀行)のトーマス・ジョルダン総裁は17日、必要に応じてスイスフランを弱めるために再び為替市場に介入する用意があるとの考えを明らかにした。
この2日前、同行が対ユーロで設定していたスイスフランの上限を撤廃したことを受け、スイスフランは急騰し、世界の金融市場に動揺が広がっている。
ジョルダン総裁は、スイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングに17日に掲載されたインタビューで、さまざまな経済動向やユーロ買い操作によるリスクの高まりを鑑み、スイス中銀は1ユーロ=1.20スイスフランの上限撤廃に踏み切ることを余儀なくされたと説明した。
総裁は「われわれは為替レートの上限にさよならを告げた」としながらも、「しかし、今後も意思決定の際に為替レートの状況を考慮し、必要に応じて外為市場に介入していく」と述べ、状況を観察しながら必要に応じて行動する考えを示した。
スイス中銀が15日に突然、上限撤廃を発表したことに市場は動揺し、スイスフランは一時、1ユーロ=1.20スイスフラン前後の水準から30%も急騰。その後、15%程度高い水準で落ち着いた。(米ウォール・ストリート・ジャーナル)
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