■オバマ訪印、アグラのタジ・マハール見学では高速道路閉鎖など
インドの警備当局は1月26日からのオバマ米大統領訪問をひかえ、テロリストの襲撃を警戒するため、様々な防御準備をしている。
インド政治にテロはつきもの、ガンジー王朝の三人が暗殺された。
過去の厳戒例では2000年のビル・クリントンが六日間の訪問、07年にはプーチンがレパブリック・ディの国賓で招待したときも、同様な警備体制を敷いた。14年の安部首相、13年の天皇皇后両陛下のインド訪問では、それほどの警備体制は取られなかった。
26日にデリー入りするオバマ大統領は、事前に上空に「飛行禁止措置」(ノーフライトゾーン)をとるようインドに要請したが、これはインドが拒否した(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、1月20日)
オバマのインドに於ける日程は、式典とパレード以外、まだ明かされていない。機密事項となっており、訪問予定の筆頭とされるアグラ(世界遺産のタジマハールがある)でも、地元警察や内務省、軍が大がかりなクリーン作戦を展開(川の浚渫など、不審物の発見につとめる)している。
先週のケリー国務長官の訪問でも、アーメダバードでは、宿泊ホテル名を開かさず朝、昼、晩と食事を三つのホテルに移動してとるなど警備のノウハウを駆使した。
インドのテロリストは西ベンガルからバングラデシュ国境にかけてとカシミールにも武装組織がある。
もしオバマがアグラを訪問するとなれば、エアフォーフワンによる飛行が有力だが、空港からの沿道も、複数のルートが検討されている。
しかしインドは大気汚染などで濃霧が発生する時期でもあり、飛行が不可能となった場合、高速道路を封鎖して、自動車によるアグラ入りも想定されている。
またオバマが希望したベナレス行きは、米国から事前に現地入りしたSPチームにより、あまりの混雑のため、不可能との報告もされたという。
(ついでながら筆者は23日からインド入りするので、オバマ訪問という、インドにとって外交史の画期的転換ぶりを報告できると思います)
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