政府は、イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織が日本人2人を拘束している事件を受けて、安倍総理大臣が24日夕方、ヨルダンのアブドラ国王と電話で会談するなど、関係国の協力も得ながら2人の安否情報の確認を急ぐとともに、解放に向けた対応を続けています。
政府は、イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織が日本人2人を拘束し、72時間以内に身代金を支払わなければ殺害すると脅迫する映像をインターネット上で今月20日に公開したのを確認してから、あらゆるルートを通じて対応に当たっていますが、これまでのところ2人の安否は分かっていません。
こうしたなか、安倍総理大臣は24日夕方、政府が現地対策本部を設置しているヨルダンのアブドラ国王と今回の事件を受けて2度目となる電話会談を行い、改めて協力を要請したものとみられます。
電話会談には菅官房長官や岸田外務大臣らも同席しました。
これに関連して岸田大臣は24日夜、外務省で記者団に対し、「安倍総理大臣とヨルダンのアブドラ国王との電話会談の内容も含めてこれまでの動きを分析し、今後の対応を検討したい」と述べました。
これに先立って外務省では24日午前、岸田大臣らが緊急対策本部を開いたほか、午後も幹部が断続的に協議を行い、情報の分析などに当たりました。
また菅官房長官も午前中から総理大臣官邸に入り、外務省の斎木事務次官らから最新の状況について随時、報告を受けるなど、政府は、拘束されている日本人2人の安否情報の確認を急ぐとともに、解放に向けた対応を続けています。
■悪い結果考えずに帰国待つ
イスラム過激派組織「イスラム国」とみられる組織に拘束されているフリージャーナリストの後藤健二さんの母親が24日午後、報道陣の取材に応じ、「具体的な情報はなく不安はあるが、悪い結果になることは考えずに息子の帰国を待っている」と心境を話しました。
後藤さんの母親の石堂順子さんは、政府が身代金支払いの期限と想定していた時間から1日以上たった24日午後、自宅で報道陣の取材に応じました。
順子さんは「これまでのところ具体的な情報は得られておらず不安はあるが、政府の働きかけを信じたい。悪い結果になることは考えず、息子が帰ってきたときにどのように迎えるかを考えている」と話しました。(NHK)
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