18300 「卑劣な行為」与野党が非難    古沢襄

■邦人救出、論議加速も-人質事件

過激組織「イスラム国」に後藤健二さんが殺害されたとみられる映像が公開されたことを受け、与野党幹部から1日、「卑劣なテロ行為だ」と非難する声が一斉に上がった。

また自民党は自衛隊による在外邦人救出の必要性を議論すべきだと指摘。野党側は、安倍政権の中東政策や事件対応を検証していく方針を示した。

自民党の谷垣禎一、公明党の井上義久両幹事長は1日午前、自民党本部で政府から事件の最新状況について報告を受けた。この後、谷垣氏は記者団に「断固として許せない」と強調。民主党の岡田克也代表は党本部で「痛切な悲しみと強烈な怒りを禁じ得ない」と語った。

政府の事件対応について、自民党幹部は「相手が相手だけに、まともな交渉はもともと難しかった」として、問題はなかったとの認識を示した。

犯行組織は、安倍晋三首相がイスラム国と戦う周辺国に支援表明したことに反発している。

このことを念頭に、民主党の枝野幸男幹事長はNHK番組で「(テロリストに)口実を与えないことは大事だ」として因果関係を検証する考えを表明。維新の党の松野頼久幹事長は記者団に、4、5両日に予定される衆参の予算委員会集中審議で今回の事件対応を取り上げる意向を示した。

首相は事件を受け、自衛隊による海外での邦人救出に向けた法整備に意欲を示しており、菅義偉官房長官も1日の記者会見で「これから検討していくことだ」と述べた。谷垣氏は同番組で「(事件が起きた)その国に頼るだけでいいのか、協力を求められたときにやらなくてもいいのかという声はある」と指摘した。

井上氏は「自衛隊がどこまでできるのか、政府・与党でしっかり協議していかなければならない」と、公明党として歯止めを明確にしていく考えを示した。枝野氏は「自衛隊に現状でどれくらい能力的にリアリティーがあるのか考えると、今すぐの議論ではない」と具体化に疑問を呈した。(時事)

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