■製薬と化学企業の副業、腐敗ここに、極まれり
国連麻薬取締官ジェルシー・ダグラスは広東省陸豊市の製薬企業の工場が怪しいと睨んだ。製造薬品には不適切な量のドラッグ転用原料が運び込まれていたからだ。工場を訪れると、当該企業幹部から賄賂による見逃しを持ちかけられた。
国連は1997年から「薬物犯罪事務所」を開設している。
中国公安と協力して工場を急襲し、2・4トンのメタンフェタミン等を押収した。
ほかにも興奮剤として転用可能なエフェドリンなどが発見された。これらは日本でも問題となった「危険ドラッグ」の基本材料で、興奮刺戟材である。香港の『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が伝えた(2月22日)。
以前から広東省には「アジア最大の危険ドラッグ工場」があるといわれ、深センのマフィアなどを通じてニュージーランド、豪州に密輸販売ルートが開拓されていた。深センでは、怪しい化学品400トンが押収され、のべ5000名が逮捕されている。
中国は麻薬が社会の底辺で蔓延しており、また危険ドラッグの製造と密輸出の拠点とも言われてきた。
日本でも麻薬にたぐいするハーブや興奮剤に規制が行われてきたが、2014年7月までは事実上の野放し状態だった。
直前の同年6月24日、池袋で危険ドラッグを使用した男が、つぎつぎと歩行者をはね、一人が死亡(中国人女性)する事故が発生、取り締まり強化と「脱法ドラッグ」の名称を「危険ドラッグ」と呼ぶようになった。
医学薬品など234種が規制の対象という。
それまでに日本の死者は24名、税関がおさえた密輸ドラッグは630キロに及び、また埼玉、千葉などでマンションに工場をつくって危険ドラッグを栽培製造していた事件も頻発した。
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