■北部ティクリート郊外、イランも支援
【カイロ=大内清】イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が掌握するイラク北部の要衝ティクリートの奪還作戦を開始したイラク軍は2日、同市郊外の一部を制圧した。英BBC放送などが伝えた。戦闘は続いており、数十人の死者が出ているもようだ。
イラク軍側は、政府に協力するシーア派民兵などを含む約3万人を動員。作戦には航空機も投入されているが、米国防総省のウォーレン報道部長は2日、今回の作戦で米軍は空爆支援を行っていないと述べた。
一方、イラクのメディアによると、隣国イランの革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官もティクリートのあるサラヘディン県に入り、イラク軍や民兵などの作戦の調整に当たっている。
シーア派大国のイランは、イスラム国が勢力を急拡大させた昨年夏以降、同じシーア派が主導するイラク政府を支援するため、同国内に部隊や連絡要員を派遣している。
今回の作戦は、イスラム国が拠点とする北部モスル奪還に向けた重要な一歩と位置づけられている。ただイラク軍はこれまでもティクリート奪還にたびたび失敗しており、作戦の成否は予断を許さない状況だ。(産経)
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