18542 リパート襲撃事件が米韓関係に与える影響    古沢襄

三月五日は内外ともに食指がうごく情報ニュースが乏しかったので、リパート駐韓米国大使が暴漢に襲われた事件を最初から最後まで細大漏らさずお知らせすることになった。

この事件に関心があった理由は次の3点。

①米韓関係はリパート襲撃で冷え込み、日米関係は信頼関係が増幅する。
②といってアメリカにとって在韓米軍が駐留している韓国は、大陸で唯一といっていい橋頭堡なのだから、事件の影響は最小限に抑える。
③在韓米軍の全面撤退を要求している北朝鮮はどう出るのだろうか。

そこで、この事件を伝える内外メデイアの報道を細大漏らさず拾ってみた。共通していたのは暴漢が北朝鮮系のテロ犯というよりは、韓国内でも気まぐれといっていい反米・反日色のお騒がせ男ということであった。

その意味では、この事件はあえて大騒ぎする必要はないという見方もあるだろう。日本のメデイアもトップ・ニュースでは扱っていない。韓国側の反響も遅れていた。北朝鮮も沈黙を守っている。

だがブログの読者は、この10日間で一番多くアクセスしてきている。三月五日のトップ10は9件がリパート襲撃事件となった。

①「きょうテロをした。おれは『我が庭』の代表だ」   古沢襄
②「オバマはなぜ変節したのか」と叫ぶ    古沢襄
③韓国政府、国連で「慰安婦問題」日本批判レベル下げた 古沢襄
④韓国 「米高官の発言は日本擁護」と反発    古沢襄
⑤リパート駐韓米国大使、暴漢に襲われる    古沢襄

⑥イスラム国から奪還した町を歩いて    古沢襄
⑦駐韓米大使血まみれ、自力で退避    古沢襄
⑧韓国大統領が駐韓米大使襲撃を非難    古沢襄
⑨容疑者の男「米韓合同軍事演習」に反対    古沢襄
⑩米ホワイトハウス 命にかかわるような状況ではない 古沢襄
 

この傾向は三月六日になっても続いているのは、六日のトップ5にも現れている。

①「オバマはなぜ変節したのか」と叫ぶ    古沢襄
②韓国大統領が駐韓米大使襲撃を非難    古沢襄
③「きょうテロをした。おれは『我が庭』の代表だ」 古沢襄
④中国とは「永遠の摩擦」を覚悟せよ 古森義久
⑤韓国 「米高官の発言は日本擁護」と反発  古沢襄
 

ここで駐日米国大使にケネデイ氏が決まった時の韓国内の反響を振り返ってみたい。オバマ政権の日本の重視に反発する空気があったので、バランスをとるためにオバマ側近のリパート駐韓米国大使が選ばれた。

そのリパート駐韓米国大使が暴漢に襲われ、重傷を負ったのだからオバマ大統領も穏やかではない。

訪米を計画している朴槿恵大統領は中東訪問中だが、リパート駐韓米国大使に電話で見舞ったという。訪米でオバマ氏に慰安婦問題の告げ口外交をするつもりでいたのが、腰の骨を折られた格好となった。

何よりも韓国側の要人警護の警備の甘さが指摘される。反日・反米の市民団体が野放し状態の中で、こんどの事件が起こった。朴槿恵氏はオバマ氏との首脳会談で、リパート襲撃事件について謝罪せねばならない。

やはり米韓関係は冷え込まざるを得ない。

そのような時期に在韓米軍の将兵が北朝鮮系の暴漢によって襲撃されたら、米国内の世論は硬化するだろう。その懸念はないとはいえない。リパート襲撃事件はやはり重大な意味を持っているというべきだろう。

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