フランス南東部で起きたドイツの旅客機の墜落について捜査を担当しているフランスの検察当局は、副操縦士がみずからの意思で旅客機を降下させ、墜落させたとみて、動機の解明を急ぐことにしています。
フランス南東部で24日に起きた乗客乗員150人が乗ったドイツの旅客機の墜落について、捜査を担当しているフランス・マルセーユの検察は日本時間の26日夜、記者会見を行いました。
それによりますと、ボイスレコーダーを解析したところ、当初、旅客機は異常なく飛行していましたが、墜落の10分前になって機長が28歳のドイツ人、アンドレアス・ルビッツ副操縦士に操縦を交代するよう頼み、操縦室の外に出たことが分かったということです。
操縦室で1人になった副操縦士は、機体の高度を下げる操作を始めたということで、ドアを開けることを拒み、操縦室の外からインターホンで呼びかける機長や、管制塔からの呼びかけにも応答しないままでした。
この間、ボイスレコーダーには副操縦士が息をする音が録音されていて、異変があった様子はなかったということです。
こうしたことから検察は、「理由は不明だが旅客機を故意に破壊しようと考えていたとみられる」と述べ、副操縦士はみずからの意思で旅客機を降下させ、墜落させたとの見方を明らかにしました。
検察は今後ドイツの検察当局とも連携しながら動機の解明を急ぐことにしています。
これまでのところルビッツ副操縦士についてテロ組織などととのつながりを示す情報はないということです。
ルビッツ副操縦士は2008年にルフトハンザ航空で操縦士としての教育を受け始め、空白期間があったもののその後、復帰して、おととしからはルフトハンザ航空系列のジャーマンウィングスの副操縦士として働いていたということです。
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■FBI「捜査に全面協力」
フランス南東部で起きたドイツの旅客機の墜落について、アメリカのFBI=連邦捜査局は26日、声明を発表しました。
この中で、「フランス当局に対し、捜査への協力を申し出た。われわれは、あらゆる情報の提供と捜査協力への準備ができている」として、フランスの検察当局による墜落の原因についての捜査に全面的に協力する意向を表明しました。(NHK)
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