【モンタバウアー(ドイツ西部)=工藤武人】フランス南東部アルプス山中で24日に起きたドイツの格安航空会社ジャーマンウィングスの旅客機墜落で、意図的に機体を墜落させたとみられるアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)について、独大衆紙ビルトは27日、ルビッツ容疑者が精神的な問題を抱えていることを独航空当局が把握しており、定期的な医師の診断を必要とするとの所見が操縦免許に記載されていたと伝えた。
フランスとドイツの捜査当局は、ルビッツ容疑者の搭乗前や墜落時の状況などについて慎重に捜査を進めている。
ルビッツ容疑者を巡っては、同社の親会社ルフトハンザ航空が26日の記者会見で、パイロット育成施設での訓練で数か月間の中断があったことを明らかにしたが、同紙はこれについて、米アリゾナ州での訓練中にうつ病の症状が出たことにより、「不適格」と判断されたためだった、と報じた。
独捜査当局は26日、独西部のモンタバウアーにあるルビッツ容疑者の実家やデュッセルドルフの住居を捜索し、パソコンなどを押収した。
独有力誌シュピーゲル(電子版)は27日、押収品の中に、ルビッツ容疑者が精神的な病気を抱えていたことをうかがわせるものが含まれていたと伝えた。ルビッツ容疑者が「燃え尽き症候群」だったとの報道もある。
ビルト紙はまた、ルビッツ容疑者と恋人との関係が危機に陥っていたことや、パイロット仲間から客室乗務員として勤務した過去をからかわれていたことなども報じている。
独仏捜査当局は、最近のルビッツ容疑者の精神状態について情報収集を進め、旅客機の操縦に適切な状態だったかどうかを調べていく構えだ。
DPA通信は26日、容疑者の年齢について、独デュッセルドルフ当局が28歳から27歳に訂正したと伝えた。(読売)
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